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オズのハンク
第十一幕その十

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「あんたの祭壇のお風呂に放り込むわね」
「いつも通りそうするのかい?」
「そうして酔いを醒ませてあげるわ」
「水風呂の方にだね」
「そうしてやるわよ」
 こう言いつつバステト女神も飲んでいます、そんなお話をしている横ではボタンはポリクロームと一緒に果物のジュースを飲んでいますが。
 そこにスフィンクスが来て二人に尋ねてきました。
「楽しんでいるかな」
「うん、ジュースを飲んでね」
「そうさせてもらっているわ」
「それは何よりだよ、お菓子もあるからね」
 スフィンクスは二人にこちらもと言いました。
「食べられたら食べてね」
「そういえばお菓子も」
 ボタンは自分達の傍を見ました、そこには木のお皿の上にです。
 様々な種類の果物が置かれていてです、お菓子もです。
 オズの世界に普通にあるチョコレートやクッキー、キャラメルやケーキにシュークリームと色々なものがあります。
 そうしたものも見てです、ボタンはスフィンクスに言いました。
「エジプトのお菓子かな」
「オズの国のお菓子だよ」
 スフィンクスは笑ってそこは断りました。
「このピラミッドはオズの国にあるからね」
「オズの国のお菓子もあるんだ」
「そういうことだよ」
「そうなんだ」
「だからお菓子も果物も」
 そのどちらもというのです。
「好きなだけ食べるといいよ」
「それじゃあね」
「ジュースもあるし」
 スフィンクスは今度はポリクロームにお話しました。
「お茶もコーヒーもだよ」
「どちらもあるのね」
「だから」
 それでというのです。
「思い存分楽しんで欲しいんだ」
「それがこのお祭りなんだ」
「皆で楽しむことが」
「お祭りは楽しむ為にあるね」
 このことから言うスフィンクスでした。
「だからだよ」
「つまりこのお祭りも楽しむ」
「その為のものなんだ」
「如何にも。踊ってもいいし飲んでもいいし食べてもいい」
 そのどれでもというのです。
「いいからね」
「じゃあ僕は食べるね」
「私は飲むわね」
 二人はそれぞれ応えてそうしてでした。
 ボタンはお菓子や果物を食べて楽しんでポリクロームは飲みました。二人もしっかりと楽しんでいます。
 そしてです、トロットはハンクと一緒にいて言うのでした。
「いや、まさかね」
「ピラミッドの中でだね」
「お祭りが出来るなんて」 
 このことがというのです。
「まさかね」
「思わなかったね」
「冒険をしに行ってね」
 そしてというのです。
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