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戦国時代に転生したら春秋戦国時代だった件
第2章 項羽と劉邦、あと田忠 〜虞兮虞兮、奈若何〜
第10話 阿弥陀の数だけ強くなれるよ
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%月&日
ところで、俺仏教徒で僧侶なんだよね。でも、殺生しまくりである。
元日本人のゆるい信仰心と、義父のこれまた結構ゆるい戒律とが合わせった結果。俺オリジナル宗教(笑)になっている。
信者はあまり獲得しないできたんだけど。

苦しい時の神頼み。俺はそれでいいと思っている。
世界のなにもかもから見放されても、最後の最後まで神様仏様だけは見守ってくださる。
だから、祈るという行為は、自分自身を救うための能動的な行為なのだ。


*月△日
俺の軍はもともと涼州で留守居する蜜柑(しょうかん)の統治をやりやすくするために、あえて不穏分子を率いてきた。
で、忠義の低いやつらばかり集めたから、気を抜けば略奪をするし脱走もするだろう。
それは、たとえ俺であっても統率には苦労する。だから、1万人が限界。

な・の・に! あの猫耳軍師め。さらに3万の新兵をよこしやがった。
戦力化するまでには時間がかかるだろう。戦力アップどころかダウン確実である。
嫌がらせか? 嫌がらせなんだろうなあ。
しかも盗賊まがいの柄の悪いやつらんばかりだし。

元盗賊の彭越という女頭目が入ってきた。能力値はこちら。

彭越(ほうえつ) 
政治1 知略8 統率9 武力7 魅力7 忠義1

忠義低ッ! 能力値はいいけどさあ。
容姿はマフィアの女親分? 長いくすんだ金の髪がウェーブしていて顔の火傷痕が特徴か。
ホテルモスクワにいそうな感じ。

こいつを使ってゲリラ戦をしろとのお達しだ。確かに彭越はうってつなんだけど、あっさりと裏切りそうな予感。使いどころが難しいから寄こされたのだろうね。あわよくば、連帯責任で俺まで斬ろうという意思をひしひしと感じる。おのれ張良。


K月★日
やばい、彭越とガラの悪いうちの兵士どもがつるみ始めた。盗賊を率いただけあって、彼女には悪のカリスマがある。ただでさえ、手が回らないのに、倫理観ゆるゆる集団が徒党を組むようになったら目も当てられない。
……だからふと思いついたことがある。

仏教を布教できないだろうか。


O月#日
この世界、倫理観は現代よりもかなり意識低い系である。略奪とか平気でするし、人肉だって食べる。ただし、儒教の考え方が一定のストッパーとなっていた。

史実劉邦は、皇帝になったとき宮中が混沌としていて嘆いたという。ところが、儒教を奨励した結果、自分が崇拝されるようになり初めて「俺は偉くなったのだなあ」と驚いたそうな。
人間って易きに流れるから何かしら柱がいるのだ。宗教であれ法律であれ儒教であれ。

『仁、義、礼、智、信』の5つの徳を磨きましょうね。これが基本的な考え方である。
西洋の聖書みたいなものかな。現代でも日中韓は儒教の影響を受けているくらいだ。いい意味でも悪
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