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銀河酔人伝説
酔っ払いの反対演説
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最高評議会で帝国領への出兵案が可決されてから3日後、遂に同盟議会本会議の開催日を迎えた。既に議場には議員達が着席しており、議席後方では衛視の他、ハイネセン警察の警察官たちも待機していた。

「なんで警察の連中がいるんだ?」

「対策の一環だろ?もし野党の連中が議長席に駆け寄ったらまとめて連行させるつもりのようだ。」

「それは衛視の仕事だろう?なにも警察まで動員しなくても・・・」

「それだけ今回の出兵案に本気なんだろう。現政権の支持率は下がり続けてるし、史上最大規模の軍事的大勝利によるV字回復を狙ってるんだろうな。」

「サンフォード議長も必死だな。」

「だが警察の動員はウィンザー議員の入れ知恵らしいぞ。あの女傑は顔は良いくせにやることはえげつないな。」

議員達がそのように話してると議長が着席し、

「只今より同盟議会本会議を開催いたします。今回は先日最高評議会より送付された銀河帝国領への出兵案について審議いたします。」

議長がそう宣言し、本会議が開かれた。



遂にこの日が来てしまったか・・・後ろには警察がいる。やはりホアンの親父が言ってた通り、ウィンザーの婆の差し金か・・・下手に議事妨害に走れば即刻退場、全く何時の時代の議会だよ・・・これでレベロの叔父貴の言う通り、俺たちは正々堂々と答弁で反対票を取らなくちゃならねえ。だが本当に出来るのか?俺はついこの間まで国対族の陣笠議員だったぞ!そんな俺がまさか会派を代表して反対答弁をする事になるとは・・・それに親父から「お前さんは原稿を前もって作って読むよりその場で喋らせた方が良い」って言われるとは思わなんだ・・・叔父貴もヨブの兄貴もネグロポンディとアイランズの旦那たちからも「君の思ったように話せばいい」としか言わなかったし・・・ええい!悩むな!俺らしくない!親父達は俺を信じてくれたんだ!だったら俺らしく、いつも通り思った事を口に出せばいい!こんなクソったれな案はさっさとぶっ潰す!そして一気に解散総選挙で政界に嵐を吹かせてやんよ!

グレゴリーがそう意気込んでいると、

「・・・以上をもちまして、私の帝国領への出兵案に対する賛成演説を終わります。各位の賛同を心よりお願いします。」

おっ賛成討論が終わったか・・・よし!行くか!

グレゴリーは気合を入れて壇上へと登った。



「私グレゴリー・カーメネフは、社会改革党および同盟民主党・無所属クラブを代表いたしまして、ただいま議題となりました銀河帝国領への出兵の提案に対し、反対の意を表明せんとするものであります!

宇宙歴796年5月14日、その日は我々自由惑星同盟に住まう市民にとって、忘れられない日となりました。ヤン・ウェンリー提督率いる同盟軍第13艦隊が、難攻不落と言われたイゼルロー
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