暁 〜小説投稿サイト〜
オズのハンク
第七幕その六

[8]前話 [2]次話
「呪いとかは書いていないし」
「不吉なことはだね」
「難しいこともね」
 そうしたこともというのです。
「書いていないよ」
「そうなんだね」
「意味がわからないと何かと思っても」
「何を書いているかわかれば」
「そう、すぐに意味がわかってね」
 それでとです、カエルマンはハンクにまた答えました。
「それでね」
「そのうえでだね」
「安心出来るよ」
「文字はそういうものだね」
「うん、意味がわからないと」
 この場合はというのです。
「誰でも身構えるね」
「本当にね」
「けれどね」
「それがだね」
「意味がわかると」
「すぐにだね」
「何を書いているのかもわかって」
 カエルマンはさらに言いました。
「安心出来るよ」
「だから僕達もだね」
「そう、私が読めるから」
 古代エジプトの絵文字をです。
「安心出来たね」
「よくね」
「意味がわかれば」
 それでというのです。
「本当にね」
「安心出来るね」
「何でもね」
「まあね、文字はね」
 トロットもこう言います。
「意味がわかれば」
「怖くないね」
「ええ、読めればね」
「そう、読めるとね」
 本当にというのです。
「それでね」
「怖くなくなるわね」
「そういうものだよ、知らないわからないと」
「それだけで怖くなるわね」
「けれど知ってわかれば」
 それでというのです。
「怖くなくなるんだ」
「そういうことね」
「そう、だからね」
「知ることは大事なのね」
「とてもね」
 カエルマンはトロットに確かな声でお話しました。
「そうなんだよ」
「だからカエルマンさんは知っていって」
「案山子さんも教授さんもだよ」
 オズの国で知恵者、知識人と言われる人達はというのです。
「色々とね」
「物事を知って言ってるのね」
「学びもしてね」
「そういうことね」
「この文字もね」
 そして壁画もというのです。
「オズの国では悪い言葉は書かれなくても」
「何を書いている、描いているのかってね」
「思うね」
「けれど知っていたら」
「この通りだよ」
 まさにというのです。
「何でもないってわかったりもしてね」
「安心出来るってことね」
「うん、しかしね」
「しかし?」
「この壁画にはメジェド神はいないね」
 皆が今探している神様はというのです。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ