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ようこそ、我ら怪異の住む学園へ
其の参 鏡の世界
第二十二話 鏡の中へ
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「なにかと不便なことが多いから、一応実体化の方法を教えておいてやる。この缶を掴め」
「え、ちょっと待ってください。この世界の仕組みは理解したんですけど……実体化ってなんですか?」


 目の前にちょうど棚にあった空き缶を差し出され、戸惑う元宮。
 決して仕組みは理解したと言っても、現在自分が怪異となっていることの理解はできていない。

 とりあえず缶を掴もうと手を伸ばしてみるが、その手は缶をすり抜けてしまう。
 それでようやく自分が怪異であることを認めることができる。


「違う。もっと、自分の姿を想像しろ。そして、強く缶を掴みたいと思え」


 言われた通りにしてみると、確かに今度は缶が掴める。
「よくできたな」と四番目が元宮の頭を撫でようと手を伸ばすと、今回はちゃんとすり抜けることなく撫でることができている。

 これが四番目に触れられる時と触れられない時がある理由だ。

 そして、二人で外へ出ようと立ち上がった時だった。



 ???ミィツケタァ。



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