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其の弐 蛇を宿した女
第十三話 噂を変えよう
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 四番目は気絶した蛇女をどこからか取り出したロープで縛り付ける。目覚めてまた暴れられたら堪らないからな。
 その間、元宮は頭を抱えながら噂をどう改変するかを考えてた。


「……どうしようかなぁ」


 蛇女は被験体にされたことを恨んでいるのだろう。
 だが、その事実を改変することは出来ないだろうし、そこで改変したとしたら彼女の気持ちはどうなるんだろう。

 そんな戸惑いが、元宮の考えの完成を妨げる。


「どうすればいいんだろう……」
「一つ、助言してやる」


 そこに四番目が話しかける。そちらを見てみれば、蛇女は四肢が動かせないようにしっかりと縛られ、教室のドアの上の部分を上手く利用して吊り下げられている。


「君が何に戸惑っているのかは分からないが、取り敢えず助かる方法を用意すればいい事もある」
「助かる……方法?」
「そうだ。例えば……そうだな、一番の好きなもの……えーと、確かあ……嗚呼、そうだ」


「小銭入れ」と、四番目は言う。勿論、自分でも信じられないといわんばかりの表情で。
「小銭入れぇ?」と思わず元宮が返すが、小銭入れであるから小銭入れと言ったのだから、四番目は譲らない。


「確か、姉からの贈り物だ。使い込まれた小銭入れ、あれの中に入っていたはず」
「でもそれをどうやって利用すれば……」
「使い古した小銭入れを持っていれば……って、そのくらい自分で考えろ阿呆」

『…………ん、ぅう』


 と、そのタイミングで蛇女は目覚めたようだ。
 自分が吊り下げられていることを理解すると、即座に拘束から逃れようともがき始める。

 それを見て、四番目は無様だと思い、少し悪戯心が芽生えた。
 近寄って、蛇女の頬をツンツンと突きながら、「大丈夫ですか? 大丈夫ですかあ? 大丈夫じゃないですよねえ」と煽り始める。
 やめなさい、と元宮が引き剥がしにくるまで、それは止まらなかった。


「ホラ、さっさと謝れ。謝んなきゃ斬る」
「だから、やめなさいってば??」

『…………ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさい……勝手に暴走しちゃって、人様に迷惑を掛けてしまって……おまけに人間を怖がらせて……ああ、ごめんなさいごめんなさい……急に力が制御できなくなって……それで、それで……ひくっ、ぐすっ……うわぁぁぁあああんん』

「え?」


 急に泣き出した蛇女の豹変っぷりに、元宮は間抜けな表情を浮かべている。あんぐりと口を開け、呆然と突っ立っているのだ。
 四番目が横からちょっかいを出しているのが気付かない程度には。


「前から蛇女……“シオン”はこんな感じさ。泣き虫で七不思議の中では一番弱っちくて根暗で。立派な名前の雰囲気に合わない性格をしていやがるん
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