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オズのハンク
第二幕その四

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「アラブからの人は」
「どうしても」
「少ないね」
「学校では」
「そういえば君達もだね」
 カエルマンが言いました。
「アラビア系の子はいないね」
「そうね、ブラジル、アメリカ、中国、ロシア、そして日本で」
 クッキーは五人の国籍をお話しました。
「アラブの国の人はね」
「いないね」
「そうよね」
「それも縁ね、それでだけれど」 
 また言うベッツイでした。
「当時のマヤ文明のものではないけれど」
「これからですね」
「中南米のピラミッドに行って」
「そうしてですね」
「どんなものか観て」
「それで楽しむんですね」
「そうしましょう」
 こう五人にも行ってでした、皆で中南米のピラミッドの方に向かいました。するとすぐに昔の中南米の神官さんの服、虹色に配色された白いお肌に長い黒いお鬚の人が皆の前に来て笑顔で挨拶をしてから尋ねてきました。
「皆何しに来たのかな」
「ここがどんな場所か観に来たんだ」
 ボタンが神官さんに答えました。
「それで来たんだ」
「このピラミッドがだね」
「うん、神様を祀っている祭壇だって聞いたけれど」
「そうだよ」
 曽於通りだとです、神官さんも答えました。
「このピラミッドもね」
「やっぱりそうなんだ」
「そう、神様にお祈りを捧げたりしてね」
「神様を祀ってるんだね」
「そうなんだ、ただね」
「ただ?」
「食べものは捧げるけれど」
 それでもというのです。
「他にはね」
「何もしないんだ」
「そうだよ」
「そういえば」
 カルロスがここで言いました。
「中南米は生贄があったんだ」
「生贄なんてことは」
 そう聞いてです、ポリクロームは驚きの言葉をあげました。
「オズの国では」
「間違ってもだよね」
「ないわ」
 こうカルロスに答えました。
「私もそれが何かが聞いたことはあるけれど」
「けれどオズの国ではね」
「そんなことはね」
 とてもというのです。
「ないわ」
「そうだよね、オズの国では」
「そんなことしたら」
 それこそというのです。
「とんでもないことになるわ」
「そもそもオズの国では誰も死なないよ」
 カエルマンも言います。
「それで生贄なんて」
「とてもですね」
「しないし」
 それにというのです。
「オズマ姫もね」
「絶対に許されないですね」
「発想すらないよ」
 オズマにはというのです。
「とてもね」
「そうですよね、オズマ姫なら」
「そんなことはしないから」
 何があってもというのです。
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