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オズのハンク
第一幕その二

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「それじゃあね」
「最初の一人が決まったね」
「そうね、じゃあ他にも誰かをね」
「誘うんだね」
「そうしましょう」 
 二人でこうお話してでした、ハンクがボタンの傍に来て声をかけました。
「ちょっと起きてくれるかな」
「誰かな」
「ロバのハンクだよ」
 ハンクはボタンにすぐに答えました。
「久し振りだね」
「あっ、本当だ」
 ボタンは目を覚まして彼の姿を見て言いました。
「ハンクだね」
「うん、ここは王宮の中庭だよ」
「へえ、そうなんだ」
「どうしてここに寝ていたかわかるかな」
「わかんなーーーい」
 いつもの返事でした。
「さっきまで天空のお城にいたけれど」
「それで寝ているとだね」
「ここにいたんだ」
「いつも通りだね、けれどね」
「それでもだね」
「今王宮にいるのも縁だし」
 それでとです、ハンクはボタンにさらに言いました。
「これから冒険に行かない?」
「冒険に?」
「そう、都にあるピラミッドにね」
 そこにというのです。
「行かない?」
「そうだね」
 少し考えてからです、ボタンはハンクに答えました。
「今はこれといってすることもないから」
「それじゃあね」
「一緒に行こうね。ただね」
「ただ?」
「僕はまたね」
「何時かだね」
「うん、寝ている間にね」 
 その時にというのです。
「何処かに行くかもね」
「その時は仕方ないわ」
 微笑んで、です。ベッツイも言ってきました。
「それが貴方だから」
「それでいいんだね」
「ええ、私達がどうか出来ることじゃないから」
 あくまでボタン特別のことからです。
「仕方ないよ」
「そうなんだね、じゃあ」
「一緒に来てくれるかな」
「それじゃあね」
 こうしてでした、最初に冒険に参加したのはボタンとなりました。ですがそれだけではなくでした。
 ここで、でした。王宮にです。
 カエルマンとクッキーが来たとの知らせが入りました、ベッツイはその知らせを聞いてハンクに言いました。
「あら、今度はね」
「うん、お二人だね」
「お二人が来ることもね」
「久し振りだよね」
「本当にね」
 二人でこうお話してです、ボタンと一緒に二人を迎えるとでした。そしてそこにはです。
 カエルマンとクッキーがいました、それにです。
 カルロスと恵梨香、ジョージ、神宝そしてナターシャもいました。ハンクはカルロス達も見て言いました。
「貴方達も一緒だったの」
「いや、実はね」
 ここで言ったのはカエルマンでした。
「私達はオズマ姫にクッキーを届けに来たんだ」
「はい、私が焼きまして」
 クッキーもベッツイにお話します。
「それがあまりにも美味しくて」
「それでなんだ」
 実際にというのです。
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