暁 〜小説投稿サイト〜
Twitterログ(オルぐだ♀)
「ああ、好きだなぁ」

[8]前話 前書き [2]次話
 
 初めて出会った時は、確かに恐ろしかったのだ。カルデアに協力してくれているサーヴァントと同じ名を持つ存在が敵だったあの特異点。それまでも個性豊かな面々を知り、戦い、進んできたはずだった。けれど、突きつけられた(きっさき)に慄いた自分は絶望すら憶えて――。

「おい、気を抜くな」

 頬を切る荒々しい風と冷淡な声で我に返る。ああ、共に在ってくれることがこんなにも心強い。容赦なく呉藍(くれない)を振るい、次々と敵を薙ぎ払ってゆく頼もしい背のなんと大きなことか。

「何か言ったか」
「内緒でーす」

 感情が伺えない声色で話す男は決して無表情ではなかった。例え狂王と称されたその姿だろうと、間違いなく自分はこのサーヴァントに掬いあげられているのだから。




[8]前話 前書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ