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イタリアで出会った日本人達
第六章
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「楽しみ方なんだろうな」
「ああしてせわしなく動いてか」
 さながら仕事の様にとだ、クライストは思いつつ話した。
「そうして楽しむのか」
「そうだろうな」
「楽しいのだろうか、しかもあれだけしか食べなくて」
 今度はパスタの時を思い出して述べた。
「いつもあれだけ動くのか」
「ああ、日本人って少食だよな」
「貴方もそう思うな」
「先程見て驚いた」
「そうだよな、けれど少ししか食わなくてもな」
「ああして動き回るのか」
「観光旅行もな」
 勿論仕事もというのだ。
「ああしてるんだよ」
「そうなのか、燃費がいいと言うとかなりだな」
「そうだよな、まあ食う量も旅行の楽しみ方もそれぞれってことだ」
「僕達みたいな楽しみ方もあればな」
「日本人みたいな楽しみ方もあるんだよ」
「そうことなんだな」
 クライストはそに岩の様な顔を考えるものにさせて頷いた、そしてだった。
 トリノだけでなく他の場所の観光を続けていると気をつけて見ると日本人は多かった、彼等は何処でも少食であり。
 かつ活発に仕事をする様に観光を楽しんでいた、その彼等を見つつだった。
 彼は彼のイタリア旅行を楽しみドイツに帰った、そして自分達の街でもいる日本人の観光客達を見ると。
 イタリアと同じ様に楽しんでいた、勤務先の駅でもそうしている彼等を見てそれで後輩達に対して話した。
「日本人は少食だが体力は凄いな」
「働き者で有名ですね」
「いや、仕事も遊びもな」 
 そのどちらでもといのだ。
「動き回って休まないからな」
「だからですか」
「凄いものだ」
「働き者でもあって」
「遊ぶ時もな」
 まさにその時もというのだ。
「休まずにだからな」
「そんな国民性だから今に至るんでしょうかね」
「何をするにも動き回るからな」
「休まずに」
「そう思うと凄いな、とはいってもな」
 ここでだ、クライストはこうも言った。
「悪く言うと生き急いでる感じがするな」
「その人生で」
「日本人の宗教だと死んでも生まれ変わるな」
「ですね、キリスト教は死ねば最後の審判の時を待ちますが」
「あちらはそうだな」
「何度も生まれ変わりますね」
「そうだよな、けれどな」
 そうした宗教観でもというのだ。
「一回の人生じゃないっていうのに」
「日本人は生き急いでいますか」
「一回の人生しかないって言われている我々よりもな」
「そうですね、確かに」
「そう思うと不思議な人達だな」
「何度も生まれ変われるならゆっくりしていいですね」
「今の人生で出来なかったことは次の人生ですればいい」
 クライストは言った。
「そうは考えないのか」
「日本人見てるとその発想はないみたいですね」
「そうだな、どうにもな」
「次の人生でも思いきり
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