第二百六十二話 家庭について
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第二百六十二話 家庭について
イタリアは遠いものを見るお顔になって日本にお話しました。
「クラウディウスさんはお母さんに愛されなかったんだ」
「それどころかいつも罵られていたとか」
「外見は冴えない人だったから」
足も悪かった様です。
「だからね」
「それで実の親に罵られ続けて」
「家庭についてはね」
「いい感情がなかったのですね」
「そうだった可能性があるよ」
悲しいことにというのです。
「あの人は」
「それで奥さんについてもですね」
「特に思い入れはなかったんだ」
「愛情を受けられなかったので」
「家庭にそれは求めなかったみたいだね」
「それは気の毒ですね」
「このお母さんが酷くて」
イタリアはさらにお話します。
「クラウディウスさんを人間の姿をした怪物とまで読んだからね」
「そうしたお母さんですと」
家庭について親しみを持たなくなるのも当然かも知れない、日本はイタリアのお話を聞いて思いました。
第二百六十二話 完
2020・1・20
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