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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
059話 文化祭編・開催2日目(06) まほら武道会・本選開始 その6
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なるぞ。奴は反則だからな」
「うっ…士郎の兄ちゃんに言われると結構本気かもしれん…わかっとる。油断はせん、最初から全力や、必ず勝つ!」

小太郎はそう意気込んで会場に足を運んでいった。
しかし本当に奴は反則だ。
ランサーとともに仕込んだはいいがどこまで通用するか。

「士郎殿、コタローはどこまでいけるでござろうか」
「わからない。しかしいっては何だが今の小太郎では…」

そこで俺は言葉を切った。
楓もいいたいことが分かったのか何もいってこない。
今はその心遣いがありがたい。
そう、もしここで負けてそのまま落ちるか、それとも這い上がるかで小太郎は違ってくる。

『それでは第九試合、ファイト!』

朝倉の開始の合図とともにクーネルは小太郎を殴り飛ばしていた。
小太郎はなんとか体勢を整えているがアゴと背中のダメージが響いているのか少し体を痙攣させていた。

「コタロー君といましたか、決勝でネギ君と戦いたいようですが…その願いはかなえてあげられないようです。今のあなたでは私の足元にも及びませんから」
「ハッキリ言うな! 兄さん、あんた友達少ないやろ」

小太郎は口で返すが内心あせっているようだ。額の汗がそれを物語っている。

「んなもんやってみなわからへんわ!!」

そう言って小太郎は分身をしてクーネルにかかっていったが攻撃は当てるもそれは意味を為さない。
反撃という感じで突き上げからの拳を腹にもらい中空に浮いたところで掌底を浴びせ小太郎は水面まで吹き飛んでいった。

「まずいな…小太郎は頭に血が上っていて冷静な判断力を失っている」
「それ以前の問題でござらんか。攻撃が通用しないとなると誰でもああなるでござる」
「ああ」

今にも狗神を出現させランサー直伝の足捌きで瞬動をかましクーネルの腹に両手で練りこんだ気弾をぶつける。
通常ならあれをくらえばダメージの一つでも受けるものだろう、しかし、

「やはりダメージはなしか」

そう、クーネルはダメージを受けることなく平然としていて小太郎を地面に叩きつける。
ここからではなにを語りかけているかわからないが次第に小太郎から気が上がってきて髪の毛も白くなりかけてきている。
まさか獣化か!?
しかしクーネルもそれを察したらしく一瞬で小太郎の意識を奪って地面に沈めた。
そして朝倉の実況でクーネルの勝利が大々的に宣言された。


「…小太郎にとってやつはまだ荷が重い相手だったようだな」
「そうでござるな。それより拙者はしばしここを離れるでござるよ」
「楓、あいつのことは任せた」
「了解でござるよ」

楓はそう言って姿を消した。
見ると観客席のランサーも姿を消していた。
どうやら同じ理由らしい。
あいつらしいな。

『先程お
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