暁 〜小説投稿サイト〜
剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
015話 新学期、対真祖編(02) パートナー探し
[1/7]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話

翌日、俺と姉さんは朝早くから学園長室に訪れていた。
理由は当然この世界の吸血鬼についてのことと、エヴァンジェリンについてだ。

「む? やはり来たんじゃな。士郎君、イリヤ君?」
「ええ、何点か。自分達との世界の違いの再確認と、あの吸血鬼、エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルについて、を」
「真面目に答えないとまた落とすわよ、コノエモン?」
「ひぃ!?」

なんだ、あの学園長の怯えようは? 落とす?

「なあ姉さん? 学園長に図書館島の件のあとでなにをしたんだ?」
「……知りたい?」

その妖艶な笑みを浮かべている姉さんのセリフを聴いた瞬間、全身に電流が走り、ぶわっと脂汗が出て本能的にこの先を言わせてはいけないと警報が鳴り響いていた。

「イエ、メッソウモゴザイマセン……」
「そう? 残念ね、シロウにも教えてあげたかったのに…………直で」

学園長ではないが、ひぃ!?
この姉はほんとうになにをやらかした!?学園長がいまだに震えているし!片言だったが即座に拒否してよかった!

「そ、それより! 学園長!」
「な、なんじゃね! 士郎君!?」
「あ―――……まずは落ち着きましょう」
「そうじゃの……」

「ふふふふ……」

学園長と落ち着きを取り戻しているときにそこっ!? 怖い笑みを浮かべない!
それからしばらくして、

「では、気を取り直して……この世界の吸血鬼について聞きたいのですが」
「この世界ということは、そちらでもやはりいたようじゃな?」
「ええ。あのエヴァンジェリンとは比べ物にならない奴がそれはわんさかと……まあ、もう帰れない世界ですからいいとして、聞きたいことは一つですが吸血鬼に噛まれたものは同じく吸血鬼になるんですか?」
「ん? まあ物好きな奴は術を施して同類にする奴もおる。じゃが安心せい。もし噛まれたとしてもネギ君でも治療はできるぞ」
「それは、また羨ましい世界なことね?」
「そうなのかの? あ、それとエヴァンジェリンのことじゃがそちらも安心してよいぞ? なんせ悪の大魔法使いとはいっておるが女、子供は歴史上敵対したもの以外はいっさい殺したことはないからの」
「なるほど。ではまだ話し合いの余地はありそうだな。……昨日、黒鍵なんて出して悪いことをしたかな?」
「まあよかったんじゃない? それより私もそのエヴァンジェリンに興味を持ったかも?」
「昨日というとエヴァンジェリンがやはり動いたのかの?」
「ええ。ネギ君の血を吸おうとしたのでとりあえず返り討ちにしておきました」
「そうか。それでは士郎君一つ頼みごとがあるんじゃが、いいかの?」
「なんですか?」
「今回の件はネギ君の試練として見過ごしてもらえないかの? なにも殺しはせんじゃろうからな」
「それでは、もしネ
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ