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麗しのヴァンパイア
第二百七話

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                第二百七話  お風呂から出て
 華奈子と美奈子は露天風呂を最後にしてお風呂を出た、そうしてほっとした顔で家から持ってきた水筒の中のお茶を飲んだ。
 その時に華奈子のまだ少し濡れが残っている髪の毛を見てだった、美奈子は彼女に真剣な顔で話した。
「やっぱり華奈子の髪の毛奇麗よ」
「またそう言うの?」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「伸ばしてみる?」
「だからあたしはね」
 華奈子は美奈子に少し微妙な笑顔になって応えた。
「髪の毛はね」
「伸ばすつもりないの」
「そうなの、このままがね」 
 つまり短いままがというのだ。
「快適でね」
「そのままいたいの」
「そう思ってるけれど」
「そうなの。折角奇麗な髪の毛だから」
 それでとだ、美奈子はそれでもという口調で言った。
「だからね」
「伸ばした方がいいっていうのね」
「そうしたら?」
「けれどそうしたら」
 どうかとだ、華奈子は美奈子に返した。
「姉妹でね」
「見分けがとかいうの?」
「つかなくならない?」
「別にそうならないと思うわ」
 美奈子は華奈子に笑って答えた。
「確かに同じ顔でね」
「背もスタイルもでしょ」
「確かに同じだけれど」
「それでもっていうの」
「ええ、別にね」 
「あたしが伸ばしてもいいの?」
「見分けはつくわ、だってね」
 美奈子は華奈子に笑って話したことがあった、その話したことは一体何かというと。
「私と華奈子表情違うから」
「表情が?」
「そうよ、双子だけれど」
 それでもというのだ。
「表情が違うのよ」
「そうかしら」
「そう、着ている服の色も違うし」
「あっ、それはね」
 華奈子も美奈子のその言葉には頷いた、このことは華奈子にとってもすぐに納得出来ることであった。
 見れば華奈子は今も赤、美奈子は紫の服を着ている。双子はこのことでも見分けがつく。しかし華奈子はまだ表情についてはそう思わなかった。


第二百七話   完


                 2019・11・1
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