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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
009話 怒路暴琉(ドッチボール)
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いや、時がたつのは早いものだな。
かれこれもう二週間くらいはたって、いつの間にか桜咲以外にも俺のことを先生ではなく“さん”づけで呼んでくれる生徒が増えた。
しいていうなら神楽坂や近衛を中心にお祭騒ぎが好きな連中に集中しているが、だから最近は俺も結構何名か名前で呼ぶことが多くなってきている。

それはともかくこの間のネギ君により開かれた居残り授業はひどい結果だったな。
メンバーは馬鹿レンジャーの異名を持つ、
バカレッドこと勉強が大の苦手なアスナ(名前で呼ぶようになった一人)を筆頭に、
バカブルーの長瀬、
バカイエローの古菲、
バカピンクの佐々木、
バカブラックの綾瀬、
の計五名で開かれた居残り授業で俺とネギ君による指導でアスナ以外はなんとか合格点は取れたのだが、アスナだけは何度も不合格になり落ち込んでいるところに、

「大丈夫ですよ! こつさえ掴めばなんとかなります。僕だって日本語は三週間でマスターしましたし……」

ネギ君、君の頭脳の基準を他のものに当てはめてはいけない。
今の発言は慰めどころかさらにどん底に落としているぞ?

そしてタイミングが悪いのかタカミチさんにその現場を見られて思わず飛び出していってしまったアスナをネギ君は追いかけたのだが、アスナを追うためとはいえ杖を使って校内を飛び回るのはよそう!?
そしてそれに追いつかれず突っ走っていったアスナの脚力は一体? 車以上のスピードを出していたぞ?
しかたなく俺も身体を強化しすぐに追いかけたが、はぁ……学園長にあっちの考えは捨てたほうがいいと言われたがいまだにこちらの非常識さにも慣れないものがあるな。
だがそこでネギ君の目指す夢が聞けたのはよかったかもしれない。
サウザンド・マスターか……まるで俺と親父みたいな間柄なのだろうな。
それを聞いてアスナもやる気を出してくれたようで今のところはいいとしとこう。
当然、ネギ君には校内を杖で飛ぶのはよろしくないと釘はさしておいたがね。




──Interlude


学園の中庭では明石裕奈、和泉亜子、大河内アキラ、佐々木まき絵の運動部の四人がソフトバレーをしながら遊んでいた。

「ねぇねぇ、ネギ君と士郎さんとイリヤさんが来てから少し経ったけどみんな三人のことどう思ってる?」
「ん…………いいんじゃないかな?」
「そうだね〜、ネギ君は教育実習生として頑張ってるし、士郎さんは副担任と広域指導員、それにイリヤさんと一緒に管理人の仕事もしていて忙しいはずなのによく相談乗ってくれるしね。それにイリヤさんもすごい美人さんだし、ほんと学園長はどんな裏技使ったんだろうね?」
「それに士郎さんの料理の腕は凄いし、ウチ料理を学びたいわ」
「あ、たしかにあの料理はうまかったもんね。後で聞いた話なんだ
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