第01部「始動」
第06話
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だろうが、お前が普通と感じている俺と一緒にいる事は普通じゃない。戦艦を使って殺し合いなんてお前ぐらいの子供はしない」
自分の声が無機質に感じる。
「それなのに、俺はお前に力を貸してもらって戦った。殺して殺して…何人もこの手で殺した」
血に染まった両手を夢見て目を覚ますことなんて日常茶飯事だった。
「後悔はしていない。俺がそう望んだんだ…だが、自己の判断もおぼつかないお前に手を汚させた。それが俺には…耐え……いや嘘だな 俺は 逃げたかった」
そうだ。そんなの嘘だ。あいつの言った通り、俺は
「もう全てを終わらせて、一人で消えてしまいたかった」
吐き出した。ラピスが理解できるかは知らない。気がついたら俺は…また、逃げていた。
自分の半分くらいしか生きていない子供に吐露した弱音。自分がまた嫌いになる。
「…嫌。一人は嫌だよ」
背中から引かれる力が強くなる。
「そうか」
言葉は続かなかった。
背中にもたれかかった重さが許さなかった。
「俺に残された時間…お前の為に使う」
そう言って -夢- は覚めた。
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