暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX−音速の機械戦士−
―アイドル決定戦―
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「えっ……あれで本気出してないの!?」

「酷いなぁ、アスリン。僕はいつだって本気さ」

 ナイト吹雪さんは笑って肩をすくめるが、半分冗談だろうな、と俺は思った。

 確かにナイト吹雪さんは本気だったが、あくまで【絵札の三銃士】での本気だろう。
吹雪さんの本気である【真紅眼の黒竜】では無いのだから。

 妹である明日香は、他人よりもそれが分かってるんだろうな。

「アスリンの言いたいことは分かるけど、僕は全力を出したよ……それじゃあ最後に、この指の先に何が見える?」

『天!』

「んんんん」

 悪いが割愛する。

 いい加減諦めれば良いのに、明日香はため息をつきながらもレイと顔を合わせ、勝った合図のように弱く拳を合わせた。

 先程のデュエルの時のコンビネーションといい、仲のいい姉妹のように見えて、見てて微笑まし……かった。
デュエルフィールドから降りる途中、何か会話したかと思うと、少し睨み合って火花を散らしあっていた。

 ああもう、お前等は仲が良いのか悪いのか……前の席に俯いて肩を落とす俺に、三沢が隣から肩に手を置いた。

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