暁 〜小説投稿サイト〜
武装神姫 〜心と心の最前線(Front Line)〜
第一章 『ユウナ』
第8話 経験
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はい。今日はお疲れさまでした。完敗してしまいましたね。」

「・・・っまぁ!聞き捨てなりませんわ!なんと見苦しいことでしょう!たった一度負けたぐらいで何を惨めになっているのですか!」

「えっ、でも負けてしまったことは事実ですし・・・」

「ですから!・・・、いえ、別に構いませんわ。私(わたくし)は美しいものにしか興味ありませんの。そのようなみすぼらしい姿を平気でさらせるなんて、正気の沙汰ではありませんわ!」

「ちょっと、言い過ぎだって。勝った人は傲慢になるためにいるんじゃないっていつも言ってるでしょ?」

「あぁん!マスター!私(わたくし)はマスターの愛をいつでも受け入れる準備ができていますわ!さあ、なんなりと、どのような愛でも!」

「はぁ・・・。また始まっちゃったよ。えっと、ごめんね?根は悪い子じゃないから、許してくれると助かるかな。バトルできて楽しかったよ。勝った私からこんなことを言うのもなんだけど、次に会うときはこの娘が言う『美しい』ってのになってるといいね。」

「マスター?・・・マスタ〜?・・・」

彼女たちが壇上から降りていった、自分たちも降りよう。

「えっと、強烈な方たちでしたね。全く歯が立ちませんでした。F3大会にもあのように強い方々がいらっしゃるのですね」

無理もない、結奈の声に元気がないのは明らかだった。結奈には自信があり、自分自身も勝てるものだと思い込んでいた。この惨敗様はゲンさんの時以来だ。決勝戦まで連勝していた分、「自信」を通り越して「傲慢」になっていたのだろう。傲慢が油断を生み、油断が敗北へと導いた。反省しなくてはならないと頭のどこかでは考えているのだろう。だが、とてもではないがそんな気分ではない。自分への恥ずかしさ、相手への嫉妬、なぜか湧き上がる誰に向けていいのかわからない憤り・・・。ここまでめげてはいてもやらなくてはならないこともある。早めに大会の終了手続きを終わらせて家に帰ろう。

「お疲れさまでした。惜しかったですね、決勝戦まで残ればF2出場権を獲得できていたのですが・・・。ですが、F3大会は年に2回ありますので、頑張ってくださいね。」

受付にて衝撃の事実を知り自宅へ戻った・・・。

「って、えぇ!!?マスター、ご存知で無かったのですか!?私の方がもっとびっくりしましたよ。でも、マスターの場合は知らなかったが故に緊張せず戦えていたのかもしれませんね。とにかく、作戦会議です!次こそは、勝ちますよー!!」

どれだけ落ち込んでいても明るく振る舞ってくれる。切り替えが早いのか、自分の為に元気づけてくれているのか・・・。確かにその日、大きな壁を感じた。だが、自分の成長を感じ取ったのも事実だ。そもそもこの大会に出場したのは自分の現状のレベルを知るためだった。今は自分
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