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無条件降伏

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 平常はただ、透明感のある綺麗な色だな、くらいの印象しかない。若さ故か、くりくりとした大きな目だ、と。

「――キャスター、いくよ」

 それに炎が宿る様を、オレは密かに気に入っている。困難な状況下であっても、怪我を負った状態であってもなお、真っ直ぐに前を向く瞳の奥。しっかりと息づき揺らめいている光をまざまざと見せ付けられて――黙ってられるかよ。

「ああ、任せとけ」

 自然と口端がつり上がっていく。そうだ、この目だ。
 マスター、その一対の眼が強い意思を孕んでいる限り、オレはどこまでもお前を導いてやろう。






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