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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第9話:魔法使いとは?
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 互いに再会の挨拶を交わし合った颯人と奏。長い間満足に会うことも出来なかったが故に2人の間に流れる空気に、他の者達は誰も口出しすることが出来ずにいた。

 そんな雰囲気を察してか、颯人は空気を切り替えるかのように両手を叩いた。

「はいはい、しんみりした空気はこれでお終い! 元々今日は奏含めて皆が疑問に思ってることに答えることも目的にしてきてるんだから、気持ち切り替えていこ!」
「…………と言う事は、君が先程から使っている魔法とやらの事も教えてもらえると見て良いんだな?」
「もちろん。つっても質問の内容によっては答えられないのもあるかもしれないけど。とりあえず気になってることは何でも聞いてみることをお勧めするよ」
「じゃあとりあえず、その魔法って力の事を教えてもらえるかしらん?」

 どんな質問もウェルカムと言う雰囲気の颯人に、まず真っ先に質問したのは了子だった。やはり研究者である彼女としては、颯人の使う魔法が気になって仕方がないのだろう。何かを訊ねようとする弦十郎の言葉さえ遮って質問を口にした。

 了子からの予想通りの質問に颯人は満足そうに頷き口を開く。

「魔法ってのは、簡単に言えば全ての人間が持つ隠された力って奴だな」
「全ての人間? ちょっと待てッ!? 全ての人間だとぉっ!?」
「それって、俺たちも使えるって事かッ!?」

 早くも投下された爆弾発言に、司令室に動揺が走る。そりゃそうだろう。あんな能力が実は誰でも扱えるものだと言われれば、冷静ではいられない。

 この短時間でも、颯人は魔法で空間を繋げて離れた位置にある物を取り寄せたり、一瞬で服装を変えてみせたりした。過去に使われた魔法に至っては、瞬間移動に空間を爆発させるなどその力は圧倒的だ。

 誰もがこの力を使えれば、文字通り世界が変わるだろう。

 だが、何事もそう上手い話がある訳がない。

「いやぁ、残念ながら誰でも使えるって訳じゃないんだなぁ」
「え? だって、全ての人間が持ってるって……」
「誰でも持ってるのは確かだよ。ただ大抵の人間はその魔法を使う為の魔力の栓が閉まってるから使えないんだよ」

 より正確に言えば、生まれたばかりの赤ん坊は栓が少し開いており、成長するに従って徐々に栓は閉まっていく。子供が不思議な事を言ったり子供の頃に不思議な体験をしたりすることがよくあるのは、この僅かに開いた栓から漏れ出る魔力の影響である。

 成長するに従って栓は閉まっていき、大人になると完全に閉まってしまう。故に、大人にとって子供の口にする不思議な体験などは思い込みや妄想として片付けられるのだ。

「ただ、大人になっても極稀にこの栓が少し開いてる場合があるんだよ。そういう奴が、俗に言う超能力者とか霊能力者って言われるんだな」
「だ
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