暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep7無限書庫〜Infinity Library〜
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†††Sideルシリオン†††

一足遅れて海鳴市に戻ってきたが、ただ1人なにも出来ない無力さに、いま居るビルの屋上の壁を殴りつける。元の体なら魔力無しでも少しは崩せるんだが、今の子供の体じゃ逆にこっちがダメージを受ける。

「くそっ」

悪態を吐いて、痛む拳からもう1度戦場へと視線を向ける。ヴィータとほとんど互角と言っても良いくらいに善戦しているなのは。フェイトは苦戦はしているが、以前のように一方的に押される展開じゃなく、見事にシグナムと渡り合っていた。アルフも、ザフィーラを相手に一歩も引くことなく応戦。ザフィーラは、魔導師となって弱体化したとはいえ、あの剣神シャルに一撃与えた男だ。そんなザフィーラとやり合えるアルフを、俺は心から褒めてあげたい。

「だと言うのに、俺は何をやっているんだろうな・・・!」

だからこそ余計に歯噛みしてしまう。“闇の書”に無理やり体内から魔力炉(システム)を引きずり出され、そのうえ術式をも無理やり蒐集されてしまった所為で、固有魔術の攻性術式関連はすべて使用不可になった。それだけでなく創世結界にすら侵入されてしまったことで、複製術式・武装と言ったものにも被害が出た。

(とりあえず戦闘は出来ないが、サポートくらいは出来るだろう)

防性術式や補助術式辺りにも被害は出たが、まったく使えなくなってしまったという最悪な事にはなっていない。

――発見せよ汝の聖眼(コード・イシュリエル)――

だからこそこうして武装隊が展開している結界の外に居ても、イシュリエルという補助魔術を使っているおかげで、結界内の様子が手に取るように判る。イシュリエルは、管理局の使っているサーチャーのようなものだ。
カメラとしての機能のあるイシュリエルを通して脳内へと映像が送られてくる。ステルス効果もあるため、そうそう容易く発見されることはないから安心して戦闘区域まで潜り込ませることが可能だ。

『クロノ。俺も闇の書の捜索に加わる』

『なにっ!? ここに来るまでに決めただろっ、無茶はしないと!』

『無茶はしない。俺にとっての無茶と言うのは、碌に攻性術式が使えないくせに戦闘に参加することだ。だからそれ以外は無茶じゃないんだよ。・・・頼む、クロノ。ただ見ているだけじゃ辛いんだ』

誰も居ないところに向かって頭を下げてしまう。

『・・・判った。だがくれぐれも無理はしないでくれ。もしこれ以上君に無理をさせて、それがシャル達に知られたら、僕はおそらく無事じゃ済まないだろうから』

『了解だ。シャル達には決して知られないように細心の注意を払う』

『ああ、そうしてくれ。それで? 君は外と中、どっちの捜索に加わるんだ? 確か君は今、僕と同じ結界の外に居るはずだが・・・』

クロノの問いに『もちろん
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