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麗しのヴァンパイア
第百九十九話

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                第百九十九話  迷わない
 華奈子は水風呂の中で考えた、それで美奈子に言った。
「こうした時あたし決断速いわよね」
「というか華奈子はね」
 美奈子はこう華奈子に返した。
「決断は何でもね」
「速いわよね」
「迷わないわよね」
「優柔不断ってね」
 そうしたことはというのだ。
「あたしとしてはね」
「嫌いよね」
「他の人がそうでも言わないけれど」
「華奈子自身はね」
「もう考えたらね」
 それはというのだ。
「その場でね」
「きっぱり決めるわね」
「そうした性分なのよね、そりゃ一瞬でもね」
「迷うことはするわね」
「ええ、どっちにしようかってね」
 そう考えて、というのだ。
「迷うわよ」
「華奈子にしても」
「それでもね」
 迷うことは迷う、だがそれでもというのだ。
「それは一瞬で」
「すぐに決めるわね」
「それで決めたらね」
 その後はというと。
「基本それでいくからね」
「それを変えないわね」
「どう考えてもおかしいことでないと」
 そうでないと、というのだ。
「変えないわ」
「基本華奈子の判断は間違ってないわよ」
 美奈子は双子の姉妹に微笑んで話した。
「いつもね」
「そうなの」
「だから余計にいいわ」
「迷わないで一度決めたら変えないことは」
「若し相当間違っていたら」
 その時はというと。
「私や他の皆が言うから」
「クラウンの皆が」
「お父さんお母さん、クラスの皆に学校の先生に」
「今田先生も今日子先生も」
「おばちゃんもポポちゃんも、だからね」
「あたしはこのままでいいのね」
「それで今も決めるといいわ」 
 次に入るべきお風呂もとだ、こう言ってだった。美奈子は華奈子の決断を聞く為に心の中でどう答えるのかと待ったのだった。


第百九十九話   完


                 2019・10・3
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