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緋弾のアリア ──落花流水の二重奏《ビキニウム》──
最高に最低な──救われなかった少女 T
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り得る。
つまるところ、《イ・ウー》にとって白雪とは──どちらに転んでも分が良い、いわゆる掘り出し物なのだ。
《魔剣》が『金剛石の素』と暗喩したのも頷けるね。


「……だからといって、身内を易々(やすやす)と引き渡すワケには、いかないんだよねぇ。そうだろう、理子」
「あは、あっくんならそう言うと思ってた。だから……、理子が教えてあげる。ぜんぶ、ぜーんぶ、ねっ」


言い、目配せする。気付け。早く、気が付け。
これはお前を試す(・・)為の、言葉なのだから──。


「……ただ、その代わりに──」


少女はそこで、一呼吸おいた。
いつもの饒舌な声色は、今ばかりは震えている。それが何故なのか、もう既に分かっていた。……否、分かってしまった。
腕の感触が一段と増す。
少女の身体は、間違いなく悲哀の一色に満たされている。それが何を求めているのかも、また。


「──理子のことを、好きになってくれますか?」


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