暁 〜小説投稿サイト〜
家電製品を面白く
第五章
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「それでもな」
「イギリスって変な兵器造るよな」
「何でこうなるっていうのな」
「戦闘機のエンジンも縦に二つ置いたりな」
「デルタ翼の重爆撃機もあったな」
「それであの家電もか」
「英国面か」
 それが出たというのだ。
「言われてみればそうだな」
「どれも発想が変てこだしな」
「何でそうなるっていうな」
「どういう考えで作ったかわからないな」
「あの企業マッドサイエンティストがいるのかよ」
「マッドサイエンティストってドイツだけれどな」
 これはSFものの影響であるとされている、メンゲレ等がいたせいかマッドサイエンティストといえばナチス系のドイツ人というイメージが定着しているというのだ。
「イギリスもか」
「っていうか確かに英国面ってな」
「マッドサイエンティストな世界だよな」
「普通有り得ないな」
「そうした世界だよな」
 世界でこうした話が為されてだった、この企業の電化製品は忽ちのうちに所謂英国面の電化製品バージョンとして世界的な話題になった。
 それで実際に購入して使ってみるイギリス以外の国の者も出て来たが。
「やっぱりわかんねえ」
「テレビに手足付けて動かす理由は何だ?」
「どうして電子レンジにコックニーなんだ?」
「二段クーラーの必要性は?」
「ロック歌うヒーターって意味ないんじゃないか?」
「掃除機と空気清浄機は別々だろ」
「踊る時計は目覚ましだけでいいだろ」
 多くの者がこう言った。
「ちょっとな」
「これはわからないな」
「意味不明だな」
「本当に変だな」
「変な製品だな」
「どれもこれもな」
 こうしたことが話された、そしてだった。
 世界的な評価は文字通り訳がわからないというものだった。
 だがそれでも売れ行きはかなりよくそれで会社の業績は鰻登りとなり何よりもイギリス国内での評判は最高だった、EU市場では訳がわからないといったものだったが。
 それでだ、スウィストも満足している声で言った。
「会社がよくなったんだ、ならな」
「それならだな」
「もうそれでいいな」
「イギリス国内では評判がいいんだ」
「ちょっとEU市場では微妙だがな」
「それでもそっちでも売れているしな」
「ならいいな」
 実は性能自体はいいので何なのだという評価でもそうした評判もよくてそれも幸いだった。スウィストはそちらでも全力を尽くしていた。
 それでだ、彼も言うのだ。
「これからもな」
「いい製品を開発していくな」
「会社の為に」
「そして我々の雇用の為に」
「給料も上がったしな」
「ボーナスも貰ってるしな」
「これからも頑張っていこう」
 こう言って実際にだった。  
 スウィストは他のスタッフ達と共にそれからも画期的な家電製品、イギリス人以外から見れば
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