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麗しのヴァンパイア
第百九十三話  

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第百九十三話  次に入るのは
 水風呂の水はまるで氷水の様に冷たく双子の身体を瞬く間に徹底的に冷やしてくれた。それで華奈子は美奈子に言った。
「もうガチガチってね」
「歯が言いそうね」
 美奈子もこう返した。
「さっきまで熱くてたまらなかったのに」
「あっという間に冷えたわね」
「ええ、それじゃあね」
「次のお風呂に行きましょう」
 こう美奈子に提案した。
「これから」
「そうね、次は何処に入ろうかしら」
「ええと、薬膳湯がね」
 華奈子はそちらを見つつ美奈子に話した。
「何でもワイン風呂だから」
「大人の感じがするわね」
「お酒のお風呂って身体にいいのよね」
「テレビでそんなこと言ってたわね」
「そう、だからね」
 それでとだ、華奈子は美奈子に話した。
「これからね」
「ワイン風呂ね」
「それに入って」
 そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「楽しむのね」
「他のお風呂にも入りたいけれど」
 それでもとだ、華奈子は美奈子にさらに話した。
「まずはね」
「ワイン風呂ね」
「それに入って」
 そうしてというのだ。
「身体あっためて」
「そして楽しむのね」
「一体どんなお風呂かね、ただね」
「ただ?」
「お湯に入っても身体熱くなるから」
 長い時間入っていればというのだ。
「だからね」
「それでなのね」
「ええ、熱くなったらまたね」
「ここに入るのね」
「水風呂にね、そうして身体を冷やして」
 そのうえでというのだ。
「またお湯に入りましょう、普通のお湯のお風呂もジェットバスも」
 華奈子はもうそうした風呂を見ていた。
「露天風呂もね」
「全部満喫して」
「そうしてゆっくり楽しみましょう」
 こう話してだった、華奈子は美奈子と共に水風呂を出た。そのうえでワイン風呂に向かいその中に入ったのだった。


第百九十三話   完


                 2019・9・12

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