二十二人目
HAPPY & BLUE
六話
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あの人がね。
話をしたのはこの一回だけ。
ほんと、話さない人だから…
本来狩人ってのはな。
狩り場に素人なんか、絶対連れて行かん。
命かけてるからな。
何よ!
こんな所まで連れて来てさあ!
山でヤるのが趣味なわけ?
ここは…
奴らと初めて狩りに来た場所だ…
この刺さっている剣は、ガキの頃から一緒だった友達の物だ。
えへへ〜、そろそろ彼女が欲しいぜ〜
ちっ…
お前ら汗臭えなあ、毎日よぉ…
酒呑む時まで一緒かよ!
汚いオッサンなんか、相手にしたくねえな!
飲んだら、いつもそうほざいてなあ。
まだ生きていたかっただろうに…
俺らを守って、一番に死んじまったよ。
それでこの刀は…
いつも笑ってた友達だ。
怒った所を見た事がねえ。
夢は、武器屋をする事だった…
竜人なんかよりよ、いいもん造るぜ!って…
最期も笑って死んで行った。
俺を守る為に。
二人とも、最期の言葉は一緒だった。
俺は先いくぜ?
お前らが寿命を全うしたら、向こうで酒買って待っててやる…
絶対死ぬなよ…
そんな話…いきなり聞かせて…
後はだんまりよ。
ちょっと目に涙浮かべちゃってさあ。
不器用な人だよね…
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