第七十二部第四章 気付きだした者達その二十三
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「まだな」
「いいですね」
「そう言える」
「人が少ないのが困りますが」
「それでもまだいい、雇える」
「では雇いますか」
スタッフは王に問うた。
「ここは」
「誰かをな」
「募集ですね」
「そうする。しかし思うことはな」
それはというと。
「こうしたところでも大国と小国の差が出るな」
「はい、人口の少なさが」
「どうしても出る」
「仕方ないですね」
「しかしないなら仕方ない」
「そこでやり繰りしますか」
「外交もしても他のことにしてもな」
限られた人材の中でというのだ。
「そうしていこう」
「それでは」
「それでだが」
「はい、次はですね」
「治安のことだが」
「それでは内務省のスタッフを」
「呼ぼう」
そうしようというのだ。
「それでは君はだ」
「はい、今からですね」
「外務省に戻ってだ」
「それからですね」
「君の職務を頼む」
「それでは」
頷いてだ、そしてだった。
そのスタッフは去り王が電話をかけるとすぐにシンガポール警察の制服を着た女が着た、女は毅然とした敬礼をしてから王に言った。
「大統領、お呼びですか」
「そうだ、君に用がありだ」
「左様ですか」
「来てもらった」
「そうでしたか」
「それで早速だが」
王は警察官僚に言った。
「君に言いたいことがあるが」
「何でしょうか」
「うむ、麻薬犯罪が増えていますな」
「はい」
官僚は目を鋭くさせて答えた。
「残念ですが」
「そうだな」
「その件については既に対策会議を立ち上げ」
「対策を講じだしているか」
「そうしています」
「それならいいが」
「麻薬もかなり危険なものが出回っています」
官僚は王に述べた。
「新型の」
「それは私も聞いている」
「マフィアが広めていまして」
「そのマフィアをだな」
「掃討する計画を立てています」
「わかった、ではな」
「はい、すぐにでもです」
その対策会議からというのだ。
「実行にしていきます」
「必要とあればだ」
「重火器の使用もですか」
「許可する」
王はこうも言った。
「私の責任でな」
「徹底してですね」
「マフィアは撲滅するのだ」
「そうしないとですね」
「彼等は簡単には消えない」
徹底して攻撃しなければというのだ。
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