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曇天に哭く修羅
第一部
現状
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家元首というわけでもない。

他の国は新たに現れた更に強大な脅威に戦慄して大慌てだったようだが。


「まあ『暴食の亜理栖』の時点で天上人だから今の頂点に立つ四人を超えるなんて遠い先の話で夢のまた夢なんだけど」


紫闇はワンフロアが大きい複数階有るビルのような体育館に入っていった。

全員体操服に着替えている。

魔術学園の戦闘訓練は一つの学年に在る全てのクラス合同でやるらしい。

なのでグラウンドも体育館も広い。

体育館の床に刻まれている(みぞ)のように走るラインは結界(バリア)の発生装置。

これでバトルフィールドを形成し、学生魔術師はその中で戦うわけだ。


「見たこと無い顔ばっか」


紫闇は《的場聖持/まとばせいじ》と《エンド・プロヴィデンス》が訓練をサボってこの場に居ないことに寂しさを覚えた。

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