第二章
[8]前話 [2]次話
「女の子に言い寄ってな」
「彼女出来ないっていうんだね」
「そうだよ、だからお前に彼女が出来たとかな」
奥手の僕がというのだ。
「嘘だってな」
「思ったんだ」
「ああ、けれどあれか」
友達は僕にこうも言ってきた。
「相手の娘からか」
「うん、僕が優しくてよく気がつくからって」
「いいところを見てか」
「それでなんだ」
友達にこの事実を話した。
「相手の娘が告白してくれて」
「それなら奥手でも彼女出来るな」
「そうだよね」
「告白は男の方からするとは限らないな」
友達は思い出した様にこのことを言った。
「言われてみれば」
「そうだよ、そのことは」
「頭から抜けてたぜ」
僕に笑って言ってきた。
「ちょっとな」
「そうだったんだ」
「ああ、男から告白したって話が多くてな」
「チンピラとか親戚の人とか」
「それでな」
友達は遂にその屑が自分の親戚の人ということを隠さなくなった。
「お前がまさかって思ったんだよ」
「そうだったんだ」
「ああ、それでどんな娘だよ」
今度はこのことを聞いてきた。
「一体」
「滅茶苦茶可愛いんだ」
これが僕の返事だった。
「これが」
「具体的に言えよ」
「具体的に？」
「そうだよ、それでどんな娘だよ」
「だから滅茶苦茶可愛いんだ」
「同じ返事だぞ」
今さっきのというのだ。
「それじゃあ」
「いや、とにかくね」
「可愛いんだな」
「そうなんだ」
「そうか、まあお前性格はな」
もう彼女の具体的なことは聞かないでさらに聞いてきた。
「いいからな」
「そう言ってくれるんだ」
「その辺りのチンピラとか親戚みたいにな」
「比較対象悪くない？」
「じゃあ芸術に関わった金髪か」
「何か採用された会社で洒落にならないことしたんだよね」
「訴えられるレベルでな」
それこそというのだ。
「やってるな」
「あれはもう最低だよね」
「人間ですらないかもな」
「あの芸術展も」
「芸術じゃないからな」
「そうだよね」
下品な政治的プロパガンダにしか見えない、それを芸術と言い張っても何処がなんだとか言い様がない。
「あれは」
「あいつと比べてもな」
「だから比較対象悪いよ」
「それじゃあ覚醒剤で捕まった元プロ野球選手か」
「あいつも最低じゃない」
「そういえばそうか」
「どうしようもない位にね」
そもそもいい歳して番長とか呼ばれて悦に入っていてプロ野球選手なのに格闘家の訓練や筋肉をつけて何になるというのか。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ﾍﾟｰｼﾞ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿ｻｲﾄ〜
利用規約/ﾌﾟﾗｲﾊﾞｼｰﾎﾟﾘｼｰ
利用ﾏﾆｭｱﾙ/ﾍﾙﾌﾟ/ｶﾞｲﾄﾞﾗｲﾝ
お問い合わせ
2024 肥前のﾎﾟﾁ
しおりを解除