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レーヴァティン
第百二十五話 姫路入りその五

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「難儀やといったらな」
「そうなるな」
「そこはもうええな」
「そうしたものだとわかっていればな」
「ええか」
「そうだ、ではな」
 英雄は自分から言った。
「姫路に入るとだ」
「備前とかの国人達にやな」
「使者を送る、そうしてだ」
「一つ一つ降らせていくか」
「使者の言葉に頷けばそれでいい」 
 それで降るならというのだ。
「そうでないならな」
「これまで通りにやな」
「攻めてな」
「降らせていくな」
「そうしていく、そして備前からな」
 さらにというのだ。
「備中、美作、備後とだ」
「安芸やな」
「そう進んでいく、そして瀬戸内もだ」 
 この湖の西側もというのだ。
「掌握していく」
「あそこもやな」
「そうだ、幸正と智には周防と長門の後だ」
 この二国を掌握してからというのだ、今二人は周防の勢力を幾つか外交で降しそこに兵を入れて拠点化を進めている。
「瀬戸内の湖もだ」
「そこ全体をやな」
「掌握してもらう」
「あそこは島が多かとよ」
 香織が言ってきた。
「そしてその分たい」
「海賊等がいるな」
「そうたい」
 まさにというのだ。
「四国側の海賊はこちらに加えたたいが」
「山陽側はな」
「特に安芸の海賊たい」
「あそこが一番海賊が多いな」
「厳島とかにいるとよ」
「あの島か」
「この浮島でも神社があるたいが」
 厳島大社、それがというのだ。
「それだけではなかとよ」
「海賊もいるか」
「そうたい、だからたい」
「連中をどうするかだな」
「今のうちに使者を送るとどうたい」
 香織は英雄に自分の顔を向けて提案した。
「それでどうたい」
「そうだな、まだ安芸の国自体には進出しないが」
 それでもとだ、英雄は香織のその提案に考える顔になり頷いた。そうしてそのうえで彼女に対して述べた。
「いい考えだ」
「そして降ればたいな」
「それでいい、そしてな」
「降らない時は」
「後でだ」
「周防と長門を掌握してたいな」
「それからだ」
 先に言った通りにとだ、英雄は香織に答えた。
「幸正と智にな」
「攻めてもらうたいな」
「そうしてもらう」
「降らないなら後回したいな」
「攻めるのはな、しかしな」
「使者はたいな」
「送る」
 こう言うのだった。
「姫路に入ってからな」
「わかったとよ、じゃあ」
「姫路に向かう」
 英雄はその目を既に姫路の方に向けていた、そうして十二万の軍勢を率い。
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