暁 〜小説投稿サイト〜
ヘルウェルティア魔術学院物語
第七話「注意」
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
トハルト先生がやってきた為後で話すか。そのディートハルト先生は昨日はあまり眠れていないのか目の下には軽い隈が出来ていた。恐らく昨日の件の後始末で眠れてないのかもしれない。…先生、ごめんなさい。

「今日から本格的に授業が行われていく。先ずは月一で行われる実力確認テストに向けて頑張ってくれ。とは言え一月ほどで実力がぐんと伸びるなんて稀だがな」

そう言うディートハルト先生はちらちらとこちらを見てくる。別に入学試験の時から一気に成長したわけじゃない。魔力抵抗のせいで発揮できない本来の実力を使った感じだ。

「んじゃ次の連絡だが…」

ディートハルト先生はそう言って次の内容を話すが特に重要とは思えないことだらけだ。せいぜい研究会についての説明くらいだろう。研究会に夢中になりずぎて退学になった者もいるから気を付ける様にと言っていたな。

さて、そんな事より今はルナミスさんの元に行くか。

「ルナミスさん、少しいいかな?」
「あ、エルナンさん。何でしょうか?」

ホームルームが終わり授業が始まる少しの時間に俺はルナミスさんの元へ向かう。因みに昨日この教室に積み上げられていた荷物は昨日のうちに撤去されたらしく登校して来た時には机といすが奇麗に並んでいる状態になっていた。

「実は昨日の事で一部の人が敵意を持っているみたいなんだ。もしかしたらルナミスさんにも何かされるかもしれないから伝えておきたくて」
「そうだったんですか…。分かりました。私も気を付けておきます」

ルナミスさんはそう言って微笑むが元々俺の事情のせいで巻き込んだみたいなもんだからな。何かしてやれれば…、そうだ。

「ルナミスさん、突然だけど今日の放課後って何か予定ある?」
「…いえ、特に用事はないですけど…」
「ルナミスさんさえ良ければいくつか魔術を教えようかなって」
「ほ、本当ですか!?」

ルナミスさんは若干食い気味で聞き返す。まあ、ルナミスの使えた魔術ってほとんどが下級魔術だったしな。中級魔術の一つや二つ覚えたい気も落ちがあるのかもしれない。俺は自慢じゃないが公国にいた頃にみっちりと魔術の勉強をしてある。使えなくとも教える事ぐらいなら出来る。

「いざと言う時に仕える魔術や他にも護身術なんかを教えようと思うけど…、問題ない?」
「勿論です!ありがとうございます!」

ルナミスさんはそう言って笑顔で手を握ってぶんぶん上下に振る。よっぽどうれしいのか腕が引きちぎれそうだ。

暫くの間そうしていたが漸く正気に戻ったのかハッとした顔をした後に顔を真っ赤に染める。よくよく見れば首や腕まで真っ赤になっている。。恐らく前身真っ赤になっているんだろうなぁ。

「ご、ごめんなさい!私ったら急に…っ!」
「別に何ともないよ。それだけ喜んでもらえる
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ