第六章
[8]前話
タテゴトアザラシの鰭で作るパイであるフリッパーパイ、甘みをつけて揚げた牛肉の甘辛い生姜ソール炒めであるジンジャービーフ、ケベックのハムと野菜の煮込みであるブイイ、揚げたパンと生地の料理であるバノック、噛み応えのある食感の生チーズであるチーズカード、バタートと卵に砂糖とレーズンを加えたタルトであるバタータルトをデザートに頼み酒はカナディアン＝ウイスキーを頼んだ。
そういったもので乾杯して飲んで食べているとモンゴメリの手にあるものが宿った、ここで彼の心に言葉が語り掛けてきて彼は声の言葉をそのまま小泉に話した。
「これはエススの紋章や」
「今回の神様か」
「これはええ意味でや」
教えは歪められていないというのだ。
「樵、僕の職業の知識を全部与えてくれるな」
「そうしたものやな」
「これが僕の新しい神具で」
チーズカードを食べつつだった、モンゴメリは小泉に話した。心の中に語り掛けてくる言葉をそのまま小泉に話していった。
「僕自身神託を適えて全体的に一回り強うなった」
「そうもなったか」
「そうやで」
「それは何よりやな」
小泉はブイイを食べつつ応えた。
「自分にとっても」
「ああ、ほな星のモンとしてこの世界を救う為に」
是非にという言葉だった。
「これからも頑張ってこな」
「そうなるな」
「そやからここで飲んで食べ終わったら」
ウイスキーをストレートで飲みつつ話した、大柄な種族である熊人の中でも大きい方の身体だけに飲みっぷりもいい。
「次の場所にいこうな」
「よし、そこでも傾いていく」
小泉は彼の職業の傾奇者から話した。
「そうするわ」
「じゃあ僕は真面目にいくよ」
モンゴメリは笑顔で言った、そうしてだった。
大柄な身体に相応しく多くのものを飲んで食べていった、その顔は今は神託を適えたことで満足していたが次の一歩を踏み出す先はもう見ていた。
恐怖の暗殺教団 完
２０１９・９・２２
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