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オズのキャプテン船長
第四幕その三
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「彼等の姿も観ようね」
「はい、お願いします」
 恵梨香も他の子達も目をきらきらとさせています、イッカククジラ達を見た時点でそうなっていましたが今はさらにです。
「ステラーカイギュウも観たいです」
「それじゃあ行くよ」
 こうしてでした、船長は船をそのカイギュウ達の方に向けました、そうして船は島の岸辺の方に近付きましたが。
 そこにです、物凄く大きな六メートルや七メートルあるマナティーやジュゴンに似た生きものが海の中に浮かんでいてです。
 そうして海底の海草を食べていました、恵梨香はその彼等を観て言いました。
「この子達がですね」
「そうだよ、ステラーカイギュウだよ」
 船長は恵梨香ににこりと笑って答えました。
「彼等がね」
「そうなんですね」
「君達ははじめて観たかな」
「オズの国で色々な生きもの達を観ましたけれど」
 それでもというのです。
「ステラーカイギュウは」
「まだだったね」
「ドードー鳥もクァッガもリョコウバトも観ました」
 けれどだったのです。
「それでもステラーカイギュウは」
「そうだね、それで観た感想はどうかな」
「こんな生きものがいるなんて」
「かつては外の世界にもいたけれど」
 トロットが少し悲しそうに述べました。
「今はいないからね」
「はい、私達も観られないです」
「それがね」
「今こうしてですね」
「貴方達も観ているのよ」
「そうなんですね」
「そう、そしてね」
 それでというのです。
「彼等とお話も出来るわよ」
「ステラーカイギュウとも」
「他の生きもの達ともね」
「そこはオズの国ならではね」
「そうよ、だからね」 
「これからですね」
「島に上陸して」
 そしてというのです。
「会ってね」
「お話もですね」
「しましょう、ここは寒い地域の生きものが全部いるから」
「北極の生きものも南極の生きものもですね」
「全部いるのよ」
 外の世界のというのです。
「ペンギンもオオウミガラスもいてね」
「イッカククジラもベーリングシマウもいて」
「そしてステラーカイギュウにね」
 それにというのです。
「色々なアザラシや鳥達、シロクマもいてね」
「本当に皆いるんですね」
「その子達と会って」
 そしてというのです。
「お話してね」
「わかりました」
 こうお話してでした、そのうえで。
 船は上陸しました、すると船から降りた皆のところに真っ白な毛の狐がいました、その狐は一行の姿を見るとこう言いました。
「あれ、船長さん達じゃない」
「やあ、久し振りだね」
 船長はその狐に笑顔で応えました。
「君も元気そうだね」
「この通りね、あと毛の色をね」
「変えたんだね」
「昨日ね、青灰色からね」
 その色からというのです
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