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レーヴァティン
第百十八話 古王国その九

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「そんな奴みたいな行いはしないという意味でも」
「しないことか」
「そう、そしてそもそもね」
「相手を侮るな、か」
「本当にこれは負ける元だから」
 相手がどれだけ自分より国力が低い相手でもだ。
「それで負けた国大勢あるし」
「相手を侮ってな」
「ライオンも鼠を倒すのに全力で向かうよ」
 淳二はよく使われている言葉も出した。
「そうもなっているよ」
「そうだよな、俺達もこれまでな」
 久志も淳二の言葉を聞いて言った。
「戦ってもな」
「相手を侮ったことないよね」
「そうなったことはな」
「一度もないね」
「だからね」
 それでというのだ。
「古王国との戦も」
「絶対にだよな」
「侮らないで。情報収集もしっかりして」
「そうしてだよな」
「戦うべきだよ」
「さもないと本当に負けるな」
「そうなるからね、密偵は多く送るよ」 
 淳二は久志にこのことも約束した。
「それで補給もね」
「しっかりしてな」
「将兵の休養もね」
 こちらもというのだ。
「取っておこうね」
「無理もしないってことだな」
「絶対の状況に置かないと」
 それこそというのだ。
「負けるのはこっちだからね」
「だよな、俺達遠征しているしな」
「慣れない暑い場所を長い間進軍もしていますし」 
 今度は源三が言ってきた。
「やはりです」
「疲れは溜まってるな」
「そうです、将兵はまだ顔には出ていませんが」
「最近足も遅くなってる感じだしな」
「ですから」
「古王国に入る前はか」
「補給を万全に受け」
 そしてというのだ。
「休養もです」
「しっかり摂ってな」
「万全の状態になり」
「そのうえでな」
「戦いに入りましょう」
「そうするか」
「今我々はベンガジの東にいますが」
 軍勢はそこまで進んでいるのだ。
「古代王国の境はツブルクの東です」
「ならか」
「はい、ツブルクも我々に降っています」
「ならだな」
「ツブルクに入れば」
「そこを拠点にするか」
「そこに航路でも多くの物資を入れて」
 兵糧や武具をというのだ。
「そしてです」
「休養を摂ってな」
「それから進みましょう」
「そうするか」
「若しツブルクに入り」
 そしてというのだ。
「そこから一気に攻めれば」
「疲れもあるしな」
「敗れる恐れがあります」
 そうなる可能性があるというのだ。
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