暁 〜小説投稿サイト〜
悪人達がサキュバスに転生しましたが、容姿が見た事のあるキャラばかりでした
もとスパイは、とある眠りの向上を求める姫となる
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「はりとげマジロだよ!」

おおおっ!?
魔王城でおやすみに登場する魔物達だ!
この3人。
頻繁に、スヤリス姫の被害を受けている仲良しトリオ。
召喚する魔物って、魔王城でおやすみの魔物?
とりあえず、答えないと。

「私は…スヤリスであって、スヤリスではない!」

「「「何言ってんの!?」」」

綺麗にハモったな。
かくかくしかじかと、テキトーに説明。
俺の中身については話さない。
ややこしくなるし、別人のスヤリスにしといた。

「マジで!?」

「おい!あの魔物達は何だ!?」

「囲まれているぞ!?」

「敵。助けが欲しくて、君達を強制召喚した。」

笑顔で言うと、一瞬の沈黙。
そして、3人の絶叫。

「巻き込まれた!?別人でも姫は姫か!」

はりとげマジロが頭を抱える。
ごめんね。
だけど、そんな暇はない。
ヘルハウンド達が襲ってくる。

「ま、待て!同じ魔物だ!話し合おう!」

「だあーっ!言葉が通じねえっ!」

「もうやけだ!やったれ!」

ミノタウロスが、話し合いを提案。
異世界の魔物は言語が違うようで、絶望するゴブリン。
叫び声と共に、はりとげマジロのパンチ炸裂。
うんうん、戦闘開始だ。
アイズとエヴァンジェリンが、味方だと伝えておく。
間違って攻撃したら、俺の責任になって怒られる。
人手も増え、圧倒的有利。
さあ、殺戮の宴だよ!
剣で斬って、扇子で斬って、ハサミで斬って、拳で殴る〜。

「「「キャイン!キャイン!」」」

あっという間に数が減った。
残っているヘルハウンド達も、戦意喪失状態だ。
逃走を始めているけど…。
アイズとエヴァンジェリンからは逃げれない。
南無南無。

「あの2人…勇者や魔王様より、強くないか?」

「俺も思った。」

「異世界怖いなー。」

2人の圧倒的な戦力に、はりとげマジロ達が怯えている。
よく分かるよ、その気持ち。
強さの次元が違う。
というか、ダンジョンの探索に、俺は要らなかったのでは?

「ほんと、あの2人は化け物だよね。」

「「「………。」」」

おりょ?
3人に、こいつ何言ってんの?って、目で見られた。

「姫も十分化け物だよ。」

「自分の姿と辺りを、よーーーく見ろ。」

「こっちの世界の姫より、数倍強いぞ。」

何を言って…あー。
血の滴るハサミを持ち、返り血で全身真っ赤な俺。
辺りには、内臓を撒き散らした死体が沢山。
てへ。

「笑って誤魔化すな!」

「余計怖いわ!」

「っ!?おい、避けろ!」

グシャッという音と共に、ミノタウロスが潰された。
犯人は、ヘルハウンド。
ただし、さっきのヘルハウンド達よ
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