暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第54話 PM20:42.
[1/15]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


 ――side震離――

「ん、んぅ……」

「お? 流、起きた?」

 ルヴェラの宿のお布団の中で寒そうに流が縮こまるのがわかった。
 今のうちに流が言っていた場所を確認して……ちょっと嫌になる。ここからバイクで4時間の場所に位置する。最近開通したって道って言う割には途中にパーキングとかそういうものは一切ないし……。かと言ってタクシーなんてハイカラなものもこの世界には存在していない。
 しかも流の言う場所って地図の上からだと何も無いんだよねぇ……。そんな所に送ってくれる人なんて居るわけない、か。

 まぁ、グダグダ言っても仕方ない、か。見えなくなったら耐寒魔法張って移動すればいいだけの話だし。それに何かあれば最悪空飛べばいいしねー。

『……震離様。もうすぐ出るのですか?』

「んー?」

 珍しい、流のデバイスである長銃の人格であるアークが私に話しかけたよ。なんだろう?

「まぁ、割と余裕ないからねー。流が起きて軽く食料と暖かいもの持ったら出る予定だけど……なんかあった?」

『……いえ。震離様。1つ確認を取りたいのですが?』

「んー? なぁに?」

『……この方と一緒に居てくれますか?』

 突然の問いかけに首を傾げるけれど、直ぐに。

「勿論、拒絶されるその時までは一緒に居るよ。愛してますってそう言う意味だと私は思う。この人が本当に心が冷え切って私を拒絶したなら私は離れる。だけど、心が熱くて拒絶するなら何が何でも一緒に居るよ」

『…‥安心しました。どうか、その時はよろしくお願いします』

 以上でアークからの応答は無くなった。誰かに聞かれることはないとは言え饒舌に語っちゃって、恥ずかしいなって。布団の中で眠る流を見ると幸せそうに眠ってる。寝る前はまだ皆さんと一緒に居たいって言ってくれて、半泣きだったのに。

 大体21時にミッドからの次元船に乗って12時間。9時に着いたと同時にしんどすぎて休憩場所って事で、宿取って、起きたら12時って疲れすぎでしょ私ら。ただ、足を使って半日が4時間に短縮できたのは良いことだ。流が持ってた地図と、最近開通した道を照らし合わせた結果大分楽になるしねー。
 それでも4時間走りっぱなしになるわけだけど。

 さぁ、名残惜しいけど流を起こさないとねー。


 ―――

「……ごめんなさい、震離さん。お手数をお掛けしました」

「いいよいいよ。可愛い寝顔も見れたし」

 時刻は15時前。宿の食堂で暖かいシチューを食べる。じわりと甘く温かくて美味しい。なんというかクリームシチューって、まあるい味がして、トロリとした優しい味わいでけっこう好き。
 流も顔を赤くしながらも美味しそうにシチューを食べてはメモを取ってる。ひとくち食べて
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ