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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
王家の墓
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「勝手だなぁ」
そしてリュカは、また大人しくなった…

普段なら、陰気なダンジョン内では歌い出すはずなのに、終始付近を警戒し歩いている…
モンスターの出現率も上がらず、本来はこれで当たり前なのに、何故だか不安が増すアルル。
「あの…どうかしたんですかリュカさん?何か心配事でも………?」
「ん?あぁ…ちょっと………」
「何や、今更王位が惜しくなったん?」
「ううん、そんなんじゃないよ…ただ、僕…アンデット系、嫌いなんだよね!」
「はぁ!?アンデット系が嫌い?」
怪訝な表情で聞き返すウルフ。

「此処…お墓でしょ!出てくるモンスターってアンデット系でしょう!ぼく、アンデット系には近付きたくないから、危なくなっても助けないからね。危なくならないでね!」
「何だよ!そんなの何時もの事じゃん!何時も戦闘には参加しないじゃん!アンデットとか関係ないじゃん!」
「………まぁ、そう言う事だから…妙な仕掛けに引っかからない様に注意して進もうよ」



「またカラや!」
リュカが注意する様に言ったにも拘わらず、宝箱を開けまくるエコナ。
ピラミッドを奥へ進みつつ、目に付く宝箱は全て開ける。

「お!?あっちには3つも宝箱があるやん!今度こそ何か入ってるかも!」
一人小走りで3つの宝箱に近付くエコナ…
「まったく…あれが商人魂…なのかしら?」
アルルは勝手な行動をするエコナに呆れながら、はぐれない様に彼女の元へ近付く。

同じくエコナの元へ進むリュカは、周囲の異様さに気付き警戒し始めた…
「エコナ…気を付けろ!何かヤバイぞそれ!」
「何が?…またカラやで!?」
リュカの忠告を気にせず、さっさと宝箱を開け始めたエコナ…しかし、2つ目の宝箱に手をかけた瞬間、宝箱が自ら動きエコナに襲いかかってきた!

「キャー!!!」
それは鋭い牙を携えた『人食い箱』である!
人食い箱の牙が宝箱を開けようとしたエコナに襲いかかる!

(ガシュ!!)
肉を裂く鈍い音が響き、エコナの顔に真っ赤な血しぶきが飛ぶ!
しかし、その血はエコナの物ではない!
いち早く異変に気付いたリュカの血だ!
リュカはエコナに噛み付こうとした、人食い箱と無防備だったエコナの間に左腕を入れ、エコナの変わりに人食い箱の攻撃を受けている。

「痛いだろ!コノヤロー!!」
リュカは人食い箱ごと腕を壁に叩きつけ、噛み付いた人食い箱を叩き壊す!
「怪我は無いエコナ?」
人食い箱がコナゴナになったのを確認すると、へたりこむエコナに近寄り優しく問いかける。

「ウ、ウチは…へ、平気や………それよりリュカはんの方が怪我してるやん!」
リュカの左腕から滴る血を見て、血相を変えるエコナ。
アルル達も、泣き出しそうな表情でリュカに近付く!
「そんなに
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