第二章
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特大のオムレツに思いきり厚めのベーコンをステーキの様に焼いたもの、ポテトサラダ、スパゲティカルボナーラ、鴨の手羽先を揚げたものにデザートに無花果のタルト、避けに赤ワインを注文してだった。
飲んで食べた、だがあまりにも飲むダイアナに真面目なセーラはどうかという顔で話した。
「ダイアナちゃん、ちょっと」
「飲み過ぎ？」
「そうよ、大会直前なのに」
身体に気をつけろというのだ。
「ちょっとね」
「大会明後日やから」
ダイアナはオムレツを赤ワインの肴にしつつ答えた。
「それに合わせてやで」
「飲んでいるの」
「そやで、明日私が二日酔いになっても」
飲み過ぎてであることは言うまでもない。
「大会は次の日やし明日はお風呂屋さんに行くし」
「そこで遊ぶのね」
「そこでお湯にもサウナにも薬湯にも入って」
そうしてというのだ。
「もうな」
「すっきりとなって」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「明日の夜は大会に備えてゆっくりと寝るさかい」
「大丈夫なのね」
「そやで、そやから」
赤ワインをグラスで一気に飲みつつセーラに話した。
「今はな」
「飲むのね」
「こうしてな」
「当店のワインは今は半額ですよ」
こう言ってきたのは店のウェイターだった、バンパイアの青年で胸のところにはルチアーノ＝モナコと書いてある。
「ですから飲まれるなら」
「どんどんやね」
「遠慮されたら困ります」
ウェイターは店の者として明るく言った。
「ですから」
「お店の人もそう言ってくれるしお金もあるし」
ここに来るまでの冒険、もっと言えばこちらの世界に来てからのそれと十星連合の者としての給与もあってだ。どの星の者も金はそれこそ腐る程持っているがダイアナもでだ。金のことは最初から気にしていないが半額と言われて余計にスイッチが入ってセーラに言った。
「セーラさんも飲んでいこ」
「私も飲むけれど」
それでもとだ、セーラはまだ言いたかったがそれでもダイアナの明るい雰囲気に飲まれてだった。翌日は二人で朝から二日酔いで死にそうになりつつ風呂で酒を抜いた。
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