第三章
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「自分もお巡りさんやろ」
「はい、クハンダ=ドゥクマです」
青年はカウサリアの問いに笑顔で答えた。
「今年警察に入ったばかりです」
「ルーキーさんやな」
「そうです」
「そうか、それでこうした大規模な作戦も」
「はじめてです」
「ほな何かとわからんこともあるけれど」
それでもとだ、カウサリアは青年に笑顔で話した。
「気合も入ってるやろ」
「そのつもりです」
「そやな、けどな」
「けどといいますと」
「向こう見ずにはならんことや」
このこともだ、カウサリアは青年に話した。
「絶対に」
「焦ったりですね」
「迂闊に前に出たりな」
そうしたことはというのだ。
「絶対にや」
「しないことですね」
「あたし等も同じやさかいな」
カウサリアは星の者としてのこれまでの戦のことから言ったが青年からしてみれば冒険者の言葉だった。
「迂闊に前に出たりしたら」
「死にますね」
「そや、勇気は大事やけど」
それでもというのだ。
「向こう見ずはあかん」
「それはですね」
「まずは」
カウサリアはこうも言った。
「勇気は恐怖を知る」
「恐怖を」
「そういうものでな」
「そのうえで、ですか」
「前に出るものや、そして焦りや極端な緊張もな」
この二つのというのだ。
「禁物や、気合が入っていても」
「それでも」
「そや、冷静でなかったらあかん」
「まあ時々休憩で遊んだりしてもええやろ」
トウジは青年にこう話した。
「カードなりして」
「トランプや花札を」
「双六とかな」
「そうしたものをして」
「そうしてな」
そのうえでというのだ。
「くつろぎつつな」
「やっていくことですか」
「作戦もな」
「そや、油断と慢心は禁物やが」
それでもというのだ。
「それでいてな」
「極端にですね」
「緊張や焦りもせん」
「そのうえで、ですね」
「ことにあたるんや」
「わかりました」
青年は生真面目な声で応えた、敬礼もした。そうしてそのうえでカウサリア達に対して言葉を述べた。
「では適度に」
「気合入れてな」
「やっていきます」
「そうしよな」
カウサリアは青年警官に笑顔で応えた、彼とのやり取りの後でトウジと共に空船の中に入ってだった。
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