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星河の覇皇
第七十一部第五章 組み入れその二十一

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「そうして頂けます」
「当然の権利ですか」
「そうです」 
 まさにというのだ。
「そうなるのです」
「それが当然とは」
「連合市民ですから」
「そうですか、しかし」
「ここまで豊かな社会に入ることは」
「想像も出来ません」
 到底、というのだ。総監はこう話すのだった。
 そしてだ、また言うのだった。
「我々のコミュニティは全く違いますね」
「こちらのコミュニティ、政府ですね」
「はい、そうです」
「一億ですね」
 人口にしてだ。
「そうですね」
「はい、一億です」
「一億なら」
「一億と四兆なら」
「交易もこの近辺のみでしたね」
「そうでした、海賊達の驚異もありましたが」
「そうした社会よりもです」
 外縁部のこの時代では非常に狭く小さな交易しか行われていない社会ではというのだ。
「連合の四兆となりますと」
「相当に、ですね」
「市場の規模が全く違うので」
「そこまで豊かですか」
「そうなのです、ですから」
「これだけの豊かさも」
「当然です、ではこれからは」
 ロシアから来た彼は微笑んで総監に話した。
「連合での生活を楽しまれて下さい」
「それでは」
 総監は彼の言葉に頷いた、そうしてこの星系はロシアの統治システムの中に組み入れられていった。治安が確立された後は統治システムの樹立だった。
 そしてだ、その統治の進展を観ながらだ。中央政府大統領のキロモトは自分の前に呼んでいる八条に対して言った。
「いいことだ」
「外縁部のことは」
「私の予想以上にだ」
「進展していますか」
「まさかもう各国政府が統治システムを確立出来るとはな」
 こう八条に言うのあった。
「まさかだった」
「やはり最初にです」
「海賊やテロリストを徹底的に掃討したことか」
「それが効いています」
「中央軍で一気にな」
「そうしたので」
「最初が肝心か」
 キロモトはまた言った。
「後がだな」
「最初に徹底的に行いますと」
 そうすればとだ、八条も応えて述べる。
「やはりです」
「その後が楽か」
「迅速に進めることが出来ますし」
「惑星ごとの不法集団もだな」
「一掃しましたし」
 まさに電撃的にだ。
「こちらは警察とも協力しまして」
「掃討したな」
「はい、中央政府軍の兵器で」
「催眠ガスを多様したそうだな」
「そうしました」
 実際にというのだ。
「流石に地上で核兵器の使用は出来ません」
「放射能除去装置があろうともな」
「悪影響が残りますので」
 環境へのそれがだ、除去装置があろうとも短期間でも影響があるのは事実だ。このことがどうしても問題になるのだ。
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