暁 〜小説投稿サイト〜
レーヴァティン
第百十六話 騎馬民族平定その七

[8]前話 [2]次話
「既に」
「それじゃあな」
「今からでござるな」
「敵の騎馬隊に突っ込んでくれ」
「矢を放とうとする時に」
「そうしてくれよ」
「承知したでござる」
 これが進太の返事だった、そしてだった。
 進太との話を終えるとだ、久志は今度は自分の周りに命じた。
「大砲は水平に撃てよ」
「敵の騎馬隊にですね」
「彼等ににですね」
「撃てばいいですね」
「当たらなくてもいいからな」
 砲弾が敵にというのだ。
「音を立てるんだよ」
「そしてですね」
「敵の馬を驚かせる」
「そうさせますね」
「ああ、騎馬隊ってのは馬がいないとな」 
 騎馬隊でないというのだ。
「そしてその馬って生きものはな」
「すぐに驚く生きものですね」
「繊細で臆病で」
「音にもそうですね」
「ああ、だからな」
 それでと言うのだった。
「砲撃はな」
「いつもの様に斜め上になくですね」
「水平に撃ち」
「その音で馬を驚かす」
「そうしますか」
「それに砲弾は地面に落ちて跳ねるだろ」 
 跳躍、バウンドのこともだ。久志は話した。
「ここの地面は乾いていてもな」
「草原程でなくとも」
「そうなりますね」
「それで砲弾が敵に直接届かなくとも」
「そうなるからですね」
「そのことも頭に入れてな」
 そうしてというのだ。
「撃つんだよ、そうしたらバウンドした砲弾が敵に行って倒すからな」76
「そういえば斜め上に撃つよりも」
「水平に撃つ方が砲弾は跳ねますね」
「斜めに撃つと下手をするとそのまま落ちて終わりですが」
「水平ですと跳ねる場合もありますね」
「そうだろ、だからここはな」
 今はというのだ。
「そうして撃てよ」
「わかりました」
「ではその様に撃ちます」
「そして砲撃の後は」
「そこからは、ですね」
「擲弾兵が突っ込んでな」
 次は彼等だというのだ。
「鉄砲と弓矢、術の援護受けながらな」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「さらにですね」
「ああ、手榴弾だよ」
 擲弾兵達が投げるというのだ。
「そうして攻めていくぜ」
「わかりました」
 士官達も応えてだ、そしてだった。
 彼等は敵を見据えた、そうして久志の言う通りに。
 正面から大砲を水平に放った、それでだった。
 バウンドする砲弾、跳弾で敵の騎馬隊を攻めた、跳ねる砲弾が騎馬隊達を次から次に倒しそれからだった。
 倒れた騎馬が後の騎馬達の足を取りこかしていく、それでヌミディアの騎馬隊にダメージを与えるが。
 ヌミディア軍の騎兵達はまだ突っ込んで来る、そしてだった。
 今まさに弓を構え矢を放とうとした時にだった、進太が率いる騎士団が彼等の横から来た、進太は騎士団の先頭から言った。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ