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星河の覇皇
第七十一部第五章 組み入れその一

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                 組み入れ
 外縁部の全ての宙域においての海賊やテロリスト達への掃討作戦が終わり治安確立行為も軌道に乗っていた、この状況は国防省にもダイレクトに伝わっていた。
 CICでその状況を見つつだ、八条は共に見ているバールに言った。
「順調ですね」
「はい、多少治安度の上昇が遅い宙域もありますが」 
 バールはCICのモニターの一つに出ている数字で出した各宙域の状況を見つつ八条に対して答えた。冷静な声で。
「しかしです」
「それでもですね」
「順調といえます」
「そうですね」
「このままです」
 バールは己の意見を述べた。
「進めていけば」
「予定通りに」
「治安は確立されます」
「そしてですね」
「その後で、です」
「中央政府と各国政府の省庁が派遣され」
「各星系ごとの行政単位はもう定められていますし」
 それで、というのだ。
「治安が確立すれば」
「各国政府軍も入ってきていますし」
「警察や消防署も入り」
「そしてですね」
「役所も出来て」
 そしてというのだ。
「動きはじめます」
「そうなりますね」
「はい、それと捕虜にした海賊達ですが」
 テロリストやカルト教団の者達もだ。
「彼等については」
「法務省の管轄とですね」
「なりますが」
「はい、重罪人ならです」
 その場合はというと。
「いつも通りです」
「死刑もですね」
「有り得ます」
 むしろかなり多い、そして凶悪犯の死刑は連合では残虐な刑罰と相場が決まっている。
「ですがそろそろ軍の管轄ではなく」
「法務省のものとなり」
「我々の手から離れます」
「その時期に来ていますね」
「はい」
 まさにとだ、バールは八条に話した。
「あと少しで」
「そうですね、ただ思うことは」
 ここでだ、八条はバールに対してこう言うのだった。
「今回はゾロアスター級の実戦訓練も兼ねていましたが」
「そちらのことですか」
「データ通りの能力でしたね」
「テスト通りの」
「むしろそれ以上と言っていい」
「そうでしたね」
「映像にも撮れましたし」
 戦闘中のその姿をだ。
「こちらは、ですね」
「今後連合軍のPRに使えます」
「そうですね」
「戦うその勇ましさを」
 まさにそれをというのだ。
「募集にも使えます」
「そうですね」
「まず人材がいてこそですから」
「軍隊は」
「はい、そうです」
 バールも言う。
「特に連合軍はです」
「人員の確保が大変です」
 八条も苦笑いで言うことだった。
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