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仮面ライダー エターナルインフィニティ
第三百七十六話 清廉な心その四

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「雰囲気、あんたの目でね」
「目ですか」
「目は口程にものを言うから」
 この言葉も出すのだった。
「それでだよ」
「私の過去のこともですか」
「わかるよ」
 それはというのだ。
「本当にね」
「そうですか」
「相当辛かったね」
 佐野も言ってきた。
「神官さんだった時は、けれど今は」
「はい、あの時に比べれば」
「ずっと楽だね」
「あの娘達も許してくれましたし」
「許す?」
「辛いことばかり命じていた私を」
 仮面を着けていた時のことをだ、先生はどうしても忘れられなかった。それでこう佐野に話したのだ。
「そうしてくれましたし」
「それは許すとかじゃないじゃない?」
 佐野は先生の話を聞いてこう返した。
「その娘達もわかっていたから」
「わかっていた、ですか」
「うん、先生が辛かったことをね」
 まさにこのことをというのだ。
「わかっていたから」
「だからですか」
「先生も辛くて」
 そしてというのだ。
「その娘達もね」
「お互いですか」
「辛かったんだよ」
 そうだったというのだ。
「だから許す許さないじゃないよ」
「お互いがそうだったから」
「そうだよ、けれどね」
 佐野は先生に軽いが穏やかな顔で話してだった、こうも言った。
「そちらの世界は変わっているね」
「四国だけの世界なんて」
 東條も言うことだった。
「よく存在出来ているね」
「そのことは」
「よくわからないんだ」
「はい、どうも」
「そこに何かありそうだね、けれど」
 それでもとだ、東條はあらためて言った。
「そちらの世界にモンスターが出て来て」
「はい、スサノオも出て来まして」
「先生達に全部話してくれたんだね」
「そうでした、これまで一切わかっていなかった化けもの達がモンスターであることを」
 先生が言うあの娘達を襲い戦闘を強いていた存在がというのだ。
「そして自分自身のことも」
「神って言ったんだね」
「私達の世界で言う。原人を思わせる骸骨の姿で」
「デストロン首領か、今度は」
 その姿を聞いただけでだ、高見沢は理解した。
「何で出て来るかと思えばな」
「デストロン、ですか」
「ああ、俺達が話したスサノオがな」
「これまで出してきた組織や種族の一つですね」
「その首領がな」 
 まさにというのだ。
「デストロンのな」
「首領だったのですね」
「その時のスサノオの姿でな」
 それでというのだ。
「あんた達の前にもその姿で出て来たんだよ」
「そうでしたか」
「それでな」
 高見沢はさらに話した。
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