暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第31話 もう一度の挨拶と違和感
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どの何かに射抜かれた感覚が背中を走る。振り返ると、ニッコリ笑顔のなのはさんがコチラを見てる。ピシッと敬礼を返すと、射抜かれた感覚は消えた……はい。大人しくします。ごめんなさい。

 さて、気を取り直して。医務室の扉を潜る。

 
――sideティアナ――

 震離と一緒に医務室へと入る。部屋中央に設置された机にはシャマル先生と、見慣れない子が一人座っていた。後ろ姿だけだけど、髪をハーフアップに纏めて、赤い和服を羽織ってる子。
 あぁ、これが響が言ってた事なんだなと察する。

 さて、私の役割は、この隣りにいる震離が暴走しないようにしないと。そう考えながらちらりと隣の震離を見ると、両手で口を抑えて、言葉にならない何かを言っている。いつでも飛びついても抑えるようにしないと。

 なんて考えてると、コチラに気づいたのか流が振り向いた。私達を見て、ニコッと笑顔で迎えてくれた。よーく顔を見ると、前髪もセットされており、目に入らないよう銀のヘアピンで止められてて、なんというか……ちょっとかわいい。

 いや、私はそういう趣味は無いんだけど、いつかの出張の時の格好がなんだかんだで忘れられない。私はあの時写真は取っていなかったけど、スバルが写真を保存していたらしく、無理やり送られてきて、そのまま残していた。その後もまぁ、震離からスバルへ写真が流されて私の所も増えてきてるのは、誰にも言えない事だ……。

 さて、少し身構えながら震離の方を見ると。

 ほんの一瞬……目を見開いた。かと思えば、直ぐに戻して。そのままゆっくりと流へ近づき。

初めまして(・・・・・)。私の名前は震離。よろしくね」

「え、あ、その……初めまして。流です」

 ニコーと笑顔で手を差し出して、握手。そして、直ぐに視線を外して……。

「シャマルせんせ、奏は何処に?」

「へ、あぁ。今横になってるわ。鎮痛剤が効いたみたいでやっと寝た所……。今度キャロに説明しないといけなくなっちゃった……」

「あ、あはは……ご愁傷様です。あれ、ということはエリオも知らないんじゃ……?」

「……そうなるのね。フフフ」

 力なく二人して乾いた笑いを浮かべてる。

 でも、この状態に違和感を覚える。普段の震離を見てると、スバルが私に構うように、ウザいくらい流にひっついたり話をしようとするのに、何故か普通の対応……いや、どちらかと言うと初めて合う人の様に接してる。

 ふと、流の視線が私に向いてるのに気づいて。

「えっと、ティアナ・ランスターよ」

 そう名乗ると、嬉しそうに笑いながら。

「ティアナお姉さんに、震離お姉さんですね。よろしくお願いします」

 笑顔を浮かべながら話す流を見て、可愛いなぁとつい思ってしまう。だけど
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