第二百三十六話 女子サッカー部の屋台でその十四
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「身体にもいいしね」
「あれいいビタミン補給になるってな」
「言われてるしね」
それでアラスカとかではよく食べたらしい、寒い地域でも生えているので摘んで食べていたとのことだ。
「だからね」
「それでか」
「代用コーヒーは栄養としてもね」
「いいか」
「そう思うよ、しかし代用コーヒーってね」
僕はこのコーヒーの話をさらにした。
「二次大戦中位に出たと思っていたよ」
「物資不足でか」
「うん、コーヒーが飲めなくなって」
戦争ではよくある話だ、戦争が長引くとどうしてもものが足りなくなる。戦争で貿易が阻害されてしまうからだ。自国で生産出来ないものは足りなくなるのだ。
「それでと思っていたら」
「その前からだよ」
「フリードリフ大王の頃からなんて」
「ジャガイモと一緒でな」
「あの人からジャガイモ食べる様になったしね」
ドイツではだ。
「そうだしね」
「ジャガイモ美味いだろ」
「うん、肉じゃがとかね」
「いやいや、ジャガイモは潰すんだよ」
「ドイツではそうだね」
「そうだよ、ジャガイモはな」
マンシュタイン君はジャガイモの話をしようとしたがここで皆が彼を止めた。
「止めろよ、その話は」
「お前ジャガイモの話になると止まらないだろ」
「きりないからな」
「だからそれはなしな」
「ジャガイモの話はな」
「そうか、じゃあ止めろな」
マンシュタイン君もこれで止まった、それで自分もインスタントコーヒーを入れてそれを出して言った。
「じゃあ仕事に戻るか」
「うん、ただそのコーヒーは」
「また誰か頼むと思ってな」
「それで淹れたんだ」
「頼まなかったらその時はな」
マンシュタイン君はその時のことも話した。
「こっちで飲もうか」
「そうならないといいね」
「そうだな」
こんな話をしていると丁度またコーヒーの注文が来た、文明開化の味の一つはとにかく人気があってそれが幸いした。それがインスタントであっても。
第二百三十六話 完
2019・5・15
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