第三百七十五話 アマゾンの死闘その十六
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「そこは」
「そういうことなんだ」
「その通りだよ、では私は去ろう」
スサノオは敗れた、だが余裕のある声で語った。
「また会う時を楽しみにしている」
「その時にまた倒してみせます」
クレアはスサノオを見据えて言葉を返した。
「わたくし達が」
「その意気だ、ではだ」
この言葉をこの世界での最後の言葉にしてだった。
スサノオは派手な爆発を起こして姿を消した、後には何も残っていなかった。
これで戦いは終わった、ライダー達は変身を解きそれぞれの本来の姿に戻った。そのうえでハヤト達に対して言った。
「これで終わりだからね」
「大変な戦いだったけれど」
「俺達の勝ちだ」
「そうですね。いやもう」
勝利を肌で感じまさにだった、ハヤトは全身から力が抜けて。
その場に倒れそうにすらなってだ、こう言った。
「立つのがやっとです」
「いや、立てるだけ凄いよ」
津上は自分に言う彼に笑って返した。
「それだけね」
「そうですか」
「うん、じゃあね」
「はい、戦いが終わったからですね」
「もうね、舟に戻って」
「そうしてですね」
「まずは休んで」
疲れ切った身体をそうさせてというのだ。
「そのうえでね」
「パーティーですね」
「俺達の勝利を祝うね」
まさにそれをというのだ。
「それに入ろう」
「それじゃあ」
「うん、俺達は神様に勝ったよ」
「人間が、ですね」
「それを果たせたから」
それ故にというのだ。
「今はね」
「皆と船に戻って」
「そのことをお祝いしよう」
仲間達全員と、とだ。こう言ってだった。
津上は仲間達を連れて倒れそうな彼等に肩を貸しさえして戦場だった場所を後にした。戦場となったアマゾンは今は戦争のことを忘れて自然の世界に戻っていた。
第三百七十五話 完
2019・5・8
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