第七十一部第四章 引き継ぎその二十三
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「そうそうはな」
「決められないだろ、御前も」
「流石に」
「難しいからな」
だからだというのだ、当人も。
「今のは奇跡みたいだよ」
「若し決めてないとか」
「負けていた」
「そうなっていたかもな」
「あれを決めたからな」
まさにというのだ。
「勝てたんだよ、とにかく強いからな」
「鬼みたいにな」
「相当に強いラスボスだからな」
「それも滅茶苦茶に」
「だからな」
「運がよかった」
こうまで言うのだった。
「本当にな」
「それは何よりだな」
「まあとにかくノーミスでクリアー出来たな」
「何とかにしても」
「はじめてだよ、俺も」
満面の笑顔での言葉だった。
「自信ついたぜ」
「じゃあその自信のままな」
「またやっていくか」
「そのゲームを」
「そうしていくな」
実際にとだ、こう言ってだった。
彼はクリアーした余韻に浸った、だが。
クリアーしたその後でだ、こうも言った。
「連合の奴等もこのゲームしてるよな」
「連合のゲームだしな」
「絶対に連中もしてるな」
「間違いなくな」
「それでもな」
同じゲームを楽しんでいてもというのだ。
「連中とはこのゲームしないな」
「対戦もか」
「それもしないか」
「やっぱり俺達は別なんだよ」
本質的に違うというのだ。
「サハラの人間でな」
「あっちは連合の人間でな」
「市民でな」
「俺達は難民だよ」
「もう全然違うな」
「立場がな」
「だからな」
それ故にというのだ。
「俺はこのゲームについて連合と話さないぜ」
「俺もそうだな」
「俺もだ」
「俺もだよ」
同僚達も口々に言う。
「あいつ等とはな」
「どんなことも話すことはないな」
「同じゲームしてても」
「銀河語でやり取りが出来てもな」
彼等もそれが出来る様にはなっている、連合にいるうちに銀河語の読み書き喋りも出来る様になっているのだ。
「けれどな」
「違うからな」
「やり取りもな」
「することはないな」
「絶対にな」
彼等はこう話していた、そのうえでパーティーでは連合の面々とは話すこともないと確信していた。しかし。
時間がありオグモにとって幸いなことに無事に開かれたパーティーではだ。この義勇軍の兵士達はホスト役となった正規軍の巡洋艦の中で正規軍の兵士達と談笑していた。
「へえ、そうやればか」
「あの連続技簡単に出来るのか」
「そうすればか」
「あの連続技はね」
度数の濃い眼鏡をかけたセーラー服の兵士が彼等に話していた。
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