第三百七十四話 アマゾン入りその十五
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「前に出もしたら」
「そうだな、これまでの決戦の時以上に気をつける」
「そこはお願いします」
「補給もありますし」
氷川はこのことを念頭に置いて話す。
「迂闊な行動はいけないですね」
「アマゾンは密林と川の迷宮です」
北條は氷川にはこう話した。
「それだけにです」
「迷わないことですね」
「それが第一です」
「この地形も敵ということですね」
「その通りです」
「ではそのことを頭に入れて」
「全員で戦っていきましょう」
「そういえば北條さんって嫌な奴とか小沢さん言うけれど」
柚子が言う。
「全然ね」
「むしろかなりいい人だな」
「そうよね」
桃にもこう返す。
「いつも私達のことを親身にアドバイスしてくれて」
「よくしてくれてな」
「凄くいい人よね」
「そうなんだよな、ゾンビの俺にだってな」
歩も言う。
「凄く優しいしな」
「何処が嫌な人なのか」
レオンミシェリもそこがわからない。
「わからんな」
「だから利害関係がない相手、子供には凄く優しいし公平なのよ」
小沢はいぶかしむ一同にその実を話した。
「それならね」
「そうなのじゃな」
「そう、それならね」
『じゃあ利害関係があったら』
ユー子が紙に書いて問うてきた。
『その時は』
「私が言う通りよ」
「いい人でも悪い面があるってことだね」
礼祐はこう察した。
「つまりは」
「いや、私から見ればね」
小沢は礼祐にもすぐに話した。
「こんな嫌な奴いないから」
「そうなるんだ」
「私から見ればね」
「人によってそれぞれということですね」
小猫は小沢の話を聞いてこう分析した。
「私から見ても北條さんはいい人ですが」
「優しくて公平で頼りになってアドバイスも的確で」
今度はネロが言った。
「本当に頼りになる人だけれど」
「だからね」
「僕達からしてみればで」
「そう、それでね」
「小沢さん達からしてみれば」
「違うということよ」
「成程ね」
これでよくわかったネロだった。
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