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ヒトデの災い
第一章
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               ヒトデの災い
 シルビーナ=ダントンとファラ=イカサは今はシルビーナの神託でエルサルバトルのある漁港の街に来ていた。
 街に入るとすぐにだった、ファラはシルビーナに難しい顔で尋ねた。
「ちょっとええか」
「悪いって言うたらどないする」
「それでも聞くに決まってるやろ」
 こうシルビーナに言うのだった。
「それは」
「そう来るか」
「ああ、それであらためて聞くで」
「ちょっとええか、ってやな」
「そや、この街活気の欠片もないな」
 シルビーナにこのことを尋ねるのだった。
「サッカーの試合で負けたんか」
「それでもここまではいかんやろ」
 シルビーナも今の街の活気のなさ、灯りが消えた様なそれを見つつ述べた。
「流石に」
「そやな、やっぱり」
「私も気になってるとこや」
「漁港で活気がないとなると」
 ファラはこの街が漁港であることから言った。
「やっぱり海やな」
「海がどうかやな」
「魚が獲れんか」
「それちゃうか」
「そやな」
 二人で話してだ、シルビーナはファラと共に素性を隠し旅の冒険者ということにして街のギルドに足を踏み入れた、すると。
 依頼に珊瑚礁そしてこの辺りの海を荒らすヒトデの大群の退治というものがあった。シルビーナはその依頼を見てファラに言った。
「謎は解けた、やな」
「そやな、ヒトデが大量発生するとな」 
 どうなるかとだ、ファラも知っていて言う。
「もう珊瑚礁もお魚も何でもや」
「食べてまうからな」
「それではな」
「漁港としてもあがったりや」
「それで活気がないんやな」
「それもその筈やな」
「その証拠に」
 ファラは依頼主を見てさらに言った。
「依頼主が市や」
「もう市全体の話やな」
「漁港としては当然のことやな」
「漁港で魚介類獲れんと話にならん」
「それでやな」
「市で依頼出してきたな」
 シルビーナも言う、そして彼女はさらに言った。
「報酬もええな」
「そやな、それだけ市も必死やってことやな」
「ほな私等もな」
「この神託受けるんやな」
「そうせえへん?」
 こうファラに提案した。
「ここは」
「そうするんやな」
「これが神託って感じもするし」
「そうか、ほな余計にな」
「この神託受けようか」
「そうしよか」
 二人でこう話してだった、二人は実際にこの依頼を冒険者として受けることにした。すると依頼を受けた冒険者は二人だけでなく。
 かなりの冒険者が参加していた、しかも軍からも人が来ていた。シルビーナはその状況を見て集合知である波止場でファラに囁いた。
「相当集まってるってことは」
「それだけ大がかりな話ってことやな」
「さもないとな」
「ここまで人集めんわ」
「軍隊まで呼んでる
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