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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第018話 4日目・2月03日『休日の過ごし方』
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朝の食事風景は和やか(主に私と凛さん)でかつ豪快(主にセイバーと藤ねえ)に終わりを告げてセイバーは礼儀正しく「御馳走様でした。シロ、とても美味しかったですよ」と私に対しての称賛の言葉も忘れずに言ってきて思わず私が照れてしまっている一方で藤ねえはと言うと、

「なん……だとッ!?…アルトリアちゃんに食事に関して負けた…、…アルトリアちゃんに食事に関して負けた…、いつもは志郎の作った料理はほとんどわたしが独占しているのに………く、悔しいよー…」

と、両手を盛大に地面につけて悲壮感たっぷりの演出もこめて本気でぶつぶつと言いながら悔しがっている。その光景に対して私はあきらかに呆れた目で見ていることだろう。
…っていうかね? そんな事を思っているのならうちにきっちりと毎月の食費を入れてほしいものである。いつも私と桜で作っている料理を我が物顔で平らげていく姿には料理人冥利に尽きるけどその分を差し引いても私と桜の食べる量が圧倒的に少ないのが実情である。
いい加減雷画お爺様にちくっちゃおうかな…?
そこまで深刻と言うほどじゃないけど藤ねえのおかげ?でうちのエンゲル係数は上がっているからその分食事に使う金額が馬鹿にならない。
そんな、俗物的なことを考えていると藤ねえはなにを思ったのかむくっと立ち上がり腰に手を添えてもう片方の手でセイバーに向けていきなり人差し指をさす。
…どうでもいいけど人に指を向けてはいけません。仮にも教職員でしょう。

「アルトリアちゃん! 今度は竹刀で勝負をしましょう! 志郎の話によれば結構できるそうじゃない!?」
「いいでしょう。食後のお腹の慣らしにはちょうどいいですからね」

藤ねえの言い分でセイバーも立ち上がりやる気満々にそう答える。
これはもう止められないね。

「…いいの? 志郎。セイバー相手じゃさすがの藤村先生でも相手にならないでしょう?」
「そうですね。でもかのアーサー王に真実を知らないとはいえ試合を申し込む辺り藤ねえも結構大物かも…」
「そうよね。大事にならないといいけど…」

そう言って凛さんもひそかにため息をついた。
思う事はみんな同じと言う事である。
気のせいか今は霊体化しているアーチャーもため息をついている光景を幻視した。
それで私は食器洗いをしながらも午前中の予定は藤ねえの負け三昧の試合を見ることになるだろうなと思うのでした。



…―――それから一時間後に予想通り藤ねえは大の字で道場の真ん中に寝っ転がっていた。
事情は察してもらいたいものだけどとにかくセイバーのしごきがすごいのだ。
一般人レベルで当てはめれば藤ねえは全国大会に出てもいいくらいの剣道の腕を持っている。いや、達人と言っても過言ではないかもしれない。
実際、高校時代に剣道の全国大会に出て『冬木
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